[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ][7.27 インターハイ1回戦 駒澤大高 2-1 済美高 アロハフィールド] いつだって自信はある。それが全国大会の舞台であっても、自分の力を過不足なく出すことができれば、確かな結果を残し...
1-1で迎えた最終盤の28分。内田は少しだけバツが悪そうに、その時間を振り返る。「アレは自分の勝手な判断だったんですけど、相手が4-4-2で構えてきている中で、自分は右ウイングのポジションなのに、左でバランスを取っていたんです」。
「それで前を向いたら相手がマークに付いてきていなかったので、内側にドリブルしながら、ワイドに張ってランニングしてくれた澪に出して、段差で入ってシュートしました。もともとワンタッチが得意なので、あそこはゴールにパスする感じで冷静に蹴りました」。貴重な勝ち越しゴールは、10番の“勝手な判断”から生まれていたというわけだ。 チームを率いる亀田雄人監督は、笑顔を見せながらそのゴールシーンにフォーカスする。「今さっき内田と話していて知ったんですけど、アイツは勝手にいろいろやっていたみたいで。でも、『そういうことは大事だよね』という話もしているので、チームとして考えていたコンセプトとは全然違うことでしたけど、それも彼らが生み出したことだと思いますし、逆にゲームが進行していく中で、あまりなかった現象から崩せた得点でもあったので、それは彼らが主体的にゲームを動かそうとしていた、良かったところじゃないかなと思いました」。指揮官の言葉に、内田を含めた選手たちへの信頼が滲んだ。
印象的なシーンがあった。相手に負傷者が出て、試合が止まった後半35分過ぎ。大半の選手がベンチ前へ水を飲みに来たタイミングで、再び持ち場へ戻ろうとするチームメイトを内田が集め、輪の中心でチームメイトを鼓舞しつつ、残された時間の戦い方を共有する。勝負の勘所を押さえた背番号10の行動は、彼が決してセルフィッシュな選手ではないことを如実に現している。全国大会という特別なステージで叩き出したゴール。その事実が持つ意味を内田は少し考えながら、こう話してくれた。「いつもと同じ1点なんですけど、重みは少し違うのかなとは感じていて、インターハイの予選でもどれだけ1点が重いのかというのは身に染みてわかったので、1個のチャンスをしっかりモノにするとか、そこの際の部分というのは大切にしていきたいと思います」。2回戦の対戦相手は矢板中央高に決まっている。戦い方のハッキリしているチームであり、そのプレー強度は高体連有数の代物。大きくカテゴライズすれば同系列の相手だけあって、駒澤大高がさらなる階段を上るためには、避けて通れない強敵と言って差し支えない。
「駒大高校の良さというのは、堅い守備からの速い攻撃で、今日はゼロで抑えることができなかったですけど、明日の試合ではちゃんとゼロに抑えて、今日みたいに1つのチャンスをモノにして、1-0で勝つというのが僕たちのやりたいことなので、チームとしての共通認識を持って、明日に向けてちゃんと再確認して臨みたいと思います」。内田はきっぱりとそう言い切った。
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