処理速度が速いソリッド・ステート・ドライブ(SSD)にシェアを奪われてきたハードディスク駆動装置(HDD)が土俵際から復活しようとしている。記録容量を大きく増やす革新技術が実用化の段階に入った。生成AI(人工知能)の普及などでデータセンター向け記憶装置の需要が急増するタイミングと合致し、HDD市場は再び成長軌道に乗ろうとしている。「ディスク1枚当たりの記録容量は、これまで2.4テラ(テラは1兆)
処理速度が速いソリッド・ステート・ドライブ(SSD)にシェアを奪われてきたハードディスク駆動装置(HDD)が土俵際から復活しようとしている。記録容量を大きく増やす革新技術が実用化の段階に入った。生成AI(人工知能)の普及などでデータセンター向け記憶装置の需要が急増するタイミングと合致し、HDD市場は再び成長軌道に乗ろうとしている。米大手HDDメーカー、シーゲイト・テクノロジーの日本法人、日本シーゲイト(東京・品川)の新妻太社長は今後の見通しをこう話す。さらに8〜10TBにする研究も進めているという。HDDには日本メーカーが関わっている部品・素材も多く、市場の再拡大は日本にとっても追い風になる。
シーゲイトがHAMRの開発に取りかかったのは00年代初頭。原理は業界でも知られていたが、記録媒体の研究やセンサーの開発など多様な技術開発を長期にわたって行ってきた。同社は24年6月までに1枚の記録容量が3TBのディスクを10枚搭載したHDD(容量計30TB)を100万台生産する予定で、大容量品の量産化で競合他社を引き離しにかかる。かつてパソコンなどの記録媒体の主役だったHDDは、ここ10数年余りで、データの書き込み・読み出しが速いSSDに急速に取って代わられてきた。市場調査会社のテクノ・システム・リサーチ(TSR、東京・千代田)によると、デスクトップパソコン用の記録媒体では16年にはHDDが90.5%を占め、SSDは9.2%にすぎなかったが、20年に両者のシェアは逆転し、23年はSSDが87.5%、HDDは11.9%だった。
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