GoogleがGmailにAIボットGeminiを搭載し、受信トレイのメールを要約してくれる機能が使えるようになった。
人工知能(AI)は、わたしたちが直面するさまざまな問題を解決するために活用されている。なかでもグーグルは今回、同社のAIボットである Gemini に、特にやっかいなタスクを課した。そのタスクとは、受信トレイの中身を把握するというものだ。 Gemini はこのほどウェブ版とモバイル版の Gmail に組み込まれ、メールを書くときに適切な言葉を提案するだけでなく、長文メールや、メールでの一連のやりとりを要約してくれるようになったのだ。 現時点での注意点 ここでは要約機能だけでなく、 Gemini のほかの機能も紹介したい。そして、これらの機能が現時点でのどの程度信頼を置けるものなのかを検証する。ただし、ひとつ注意してもらいたいことがある。現状、 Gmail で Gemini を利用できるのは、ユーザー本人か雇用主が月額20ドルを支払って「 Google One AI プレミアム」に加入しているか、「 Google Workspace」のアカウントを利用している場合に限られる。 Gemini でメールの内容を要約する
使用しているアカウントでこの機能が有効になっている場合、Geminiの要約機能を使用する方法はいくつかある。基本的には、Geminiの目を引く黒い星型のロゴから使い始めることができる。ウェブ版Gmailの場合、Geminiのアイコンは画面右上にある。アイコンをクリックするとサイドパネルが表示され、そこで受信トレイ全体、あるいは現在開いている特定のメールのスレッドの要約をGeminiに指示できる。 Android版およびiOS版のGmailでメールの一覧を開いている場合、Geminiのアイコンは画面右上に、特定のメールのやりとりを開いている場合は画面上部の中央に表示される。また、モバイル版では1通のメールまたはスレッドを開いているときに「このメールを要約」ボタンが表示される。 このメールを要約ボタンは、最も手軽にこの機能を使うことができる方法だ。とはいえ、 「今日受信したメールの内容を要約して」「今週受信したメールの内容を要要して」「未読メールの内容を要約して」「先月受信したメールの内容を要約して」などと、Geminiに直接指示することもできる。数秒待つと、画面上に回答が表示される。回答に加えて、例えば、もう少し長文の要約がほしいなど、追加の指示の選択肢も現れる。 回答は箇条書き形式で表示され、その下には「ソース」(情報元)が表示される。Sourcesをクリックまたはタップすると、Geminiが情報を引用したメールを確認することができる。回答の横にあるアイコンから、ほかの場所に貼り付けるために回答をコピーしたり、Geminiの回答について「よい」あるいは「悪い」と評価したり、AIとやりとりした履歴を消去したりすることも可能だ。 Geminiにほかの質問をする この記事ではGmailに搭載されたGeminiの要約機能を主にとり上げるが、ほかにもさまざまな指示に対応することができる。受信トレイに含まれる情報についてなら、Geminiはどんな質問にでも答えられるのだ。少なくともGeminiは、Gmail内にあるギガバイト単位のメールの内容をくまなく検索し、何らかの回答を試みる。 例えば、「[email protected]」から送られてきたメールの件数を質問したり、特定のキーワードを含むメールを探したりすることもできる