素材メーカーのAGCは、10月26日に開幕したジャパンモビリティショー2023に出展。“ガラスは一等地である”との考え方の下、CASE時代に求められる技術を披露した。
ガラスは長い間、外部と内部を間仕切る役割を果たすものとして使われてきた。しかし、それはいつしか熱や音をコントロールするようになり、今やその対象は情報までをも含んだ“マルチファンクション化”となっている。これにより、運転したい人はタッチ操作1つですべての情報を見ることができ、同乗者は全面をスクリーンとしたガラスエリアで映画やゲームなどが楽しめるようになっていく。このような例を1つとっても、 CASE時代において“ガラスは一等地である”というわけだ。高い安全性、デザイン性、視認性を実現した「ディスプレイ」
車載ディスプレイは、ナビゲーションや車内機器の操作など、人とクルマをつなぐ必要不可欠な存在だ。これから先、運転支援などの情報表示が増えることで、車載ディスプレイのさらなる高機能化・大型化が進んでいくのは必須の流れ。そうした状況下でも、ディスプレイの視認性を確保しつつ、高い安全性を持つカバーガラスを実現しているのがAGCの技術力だ。 もう1つ重要なのがデザイン性で、カバーガラスが大型化すればするほど欠かせないものになってくる。展示されているカバーガラスは厚みが1.3mm。その板ガラスを緩やかに湾曲させており、見た目に美しさを感じさせると同時に、乗員にも広さと圧迫感を与えないメリットをもたらしている。
また、視認性も見逃せないポイントだ。たとえばサンルーフから差し込む強い光は、ディスプレイの視認性に与える影響が大きい。この点において、AGCはガラス表面に光を拡散させる防眩コーティングを施し、そういった状況下でもディスプレイが鮮明に見えるようにしている。他にも光を反射させない低反射、触っても汚れが付きにくいAnti-Fingerprint(指紋除去膜)処理も施している。これがガラスに対する新たな付加価値を与えているというわけだ。次に「アンテナ」である。コネクテッドが進む中でアンテナの重要度はかつてないほど高まっている。その中でAGCが最も重要と考えていることは“通信が切れないこと”だ。運転支援にとどまらず自動運転化が進んでいく中で、通信が円滑に行われている状況は大前提となる。裏返せば、通信でエラーが発生することは、自動運転において致命的とも言えるだろう。
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
トヨタ車体が本気で「遊べるバン」をつくったらこうなった…ジャパンモビリティショー2023トヨタのミニバンやSUVを製造するトヨタ車体は「ジャパンモビリティショー2023」(一般公開日は10月28日~11月5日)で、“すべての「はこぶ」をミライへ”をテーマに出展。
続きを読む »
「バイクのホンダ」はどこへ向かうのか? 注目度ナンバーワンはあの“折りたたみバイク”…ジャパンモビリティショー2023本田技研工業(ホンダ)は、「ジャパンモビリティショー2023」(一般公開:2023年10月28日~11月5日)において、EVに特化したモデルを多数展示。現行モデルは極端に少なく、独自のスタイルで新しいモビリティの在り方を提案した。今回は2輪モデルを中心にレポートする。
続きを読む »