<主張>パリ五輪開幕へ サッカーの快勝に胸躍る 堂々と自国選手を応援しよう 社説

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<主張>パリ五輪開幕へ サッカーの快勝に胸躍る 堂々と自国選手を応援しよう 社説
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パリ五輪は、日本時間27日未明に行われる開会式を前に、競技が始まった。

サッカーの男子1次リーグでは日本がパラグアイに5―0で快勝した。ラフプレーによる退場で相手が1人少なくなったとはいえ、パラグアイは南米予選で五輪連覇中のブラジルを蹴落とし、南米1位で五輪に臨んできた強豪である。

23歳以下の日本代表はただ1カ国、オーバーエージの選手を使わない若いチームだ。5得点はいずれも創造性にあふれた美しいもので、未明のゲームに興奮したファンも多かったはずである。この素晴らしいスタートは、必ず後続の選手らにも好影響を与え、大会を盛り上げることに寄与するだろう。若き日本男子サッカーの開幕戦の快挙は、広く国内の五輪ファンを覚醒させ、これに続く選手らは、「俺も」「私も」と出番を心待ちにしていることだろう。 例えば1964年の東京五輪で日本体操界のエース、遠藤幸雄は男子団体、男子個人総合で優勝したが、種目別では失敗を重ねていた。精神的に追い詰められたまま平行棒の演技に向かおうとすると、東京都体育館がいきなり大拍手に湧いた。聞けば女子バレーの「東洋の魔女」が優勝したのだという。これで落ち着きを取り戻した遠藤は着地をピタリと決め、平行棒でも金メダルを獲得した。

2016年リオデジャネイロ五輪のバドミントン女子ダブルス決勝で、高橋礼華、松友美佐紀のペアは最終セット16―19とリードされた。2人はレスリング女子で日本の3選手が演じた逆転優勝の連続を見ており「私たちも」の共通の思いが逆転の金メダルを引き寄せた。パリは「五輪の父」、クーベルタンの故郷である。国際オリンピック委員会もこの地で誕生した。彼の名言とされる「五輪は勝つことより、参加することに意義がある」は、宗教家のスピーチからの借用である。だいたい、五輪に参加するためには、どれだけの勝利を重ねなくてはならないか。サッカー王国ブラジルも、9大会連続出場中だった韓国サッカーも、勝利を得られず、パリ五輪への出場を逃した。

元慶応義塾塾長、小泉信三の随筆に次の名文がある。《運動競技の弊害を防ごうとして仕合には勝たなくとも好(よ)いと説くものがある》《人情とかけ離れた机上の空論たるを免れぬ》《フェア・プレエが尊いのは、試合に勝つということに価値があるからである》《「試合には是非(ぜひ)勝て。しかし卑怯(ひきょう)な汚い真似(まね)は間違ってもするな」というが、最も正直な忠告であろう》同様に、自国選手の応援を戒める風潮もある。これも堂々と応援すべきである。運動会で自分の子供に声援を送り、甲子園大会で出身県の高校の勝利を願う気持ちと同根である。自国の勝利のために卑怯を許容する邪心がない限り、全く恥ずべきことではない。キーウのパブリックビューイング会場には約100人が集まり、ロシアの電力インフラ攻撃を受けて停電が頻発する中、国旗に身をくるんでモニター映像に声援を送った。ジャンル :

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