天然のサクラマスの旬と重ならないよう、年末商戦に照準を合わせています
「サクラマス」をご存じですか。「サクラ」の名前で分かるように、主に春先に漁獲され、寿司ネタやソテー、フライなどになる、知る人ぞ知る高級魚です。このサクラマス、旬ではない冬に出荷するため、ことしから全国で初めてとなる養殖試験が始まりました。その場所は、ロケットの打ち上げでも知られる北海道大樹町。選ばれた理由は、独特の自然環境にありました。(帯広放送局記者 加藤誠)5メートル四方、深さ3.5メートルの生けすには、350匹のサクラマスが元気に飛び跳ねていました。サクラマスの養殖は、これまで「ます寿司」で有名な富山をはじめ、各地で行われていますが、出荷の時期は春です。難しいサクラマスの養殖にこの場所が選ばれたポイントが、まさに海水温です。取材したこの日の海水温は17.
2度。道によりますと、夏場の最も暑い時期でも平均水温が20度を超えません。北から冷たい水を運ぶ親潮が港まで流れ込んでいることが理由の1つです。 また、沿岸部は冷たい海水で空気が冷やされ、曇りになることが多く、海水が日光で温められにくいことも要因として考えられるとのことです。海水温が18度以下だと餌の食いつきがよくなるサクラマスにとって、絶好の場所として着目されたのです。背景には、これまで主力だった秋サケの不漁があります。去年、道内での秋サケの水揚げ量は1522万匹と、この30年余りで最も少なく、ピークの平成15年に比べると4分の1にまで落ち込んでいます。その結果、平均で19センチほどだった体長は、この2か月で30センチに成長しました。今後、45センチ、重さ1キロ程度にまで育てて、ことし12月に初めての出荷にこぎつけたいとしています。「大樹町の海がサクラマスにとってちょうど居心地のよい水温帯だとは勉強するまでわからなかった。養殖はこれからきっと、盛んな事業になると思うし、それが大樹でできるというのは非常に大きい。親も漁師で、ずっとその姿を見て育ってきて、代替わりしても守っていかなければならない。悪い状況を変えられるようにぜひ頑張っていきたい」特に生で食べられるメリットをアピールするねらいです。餌が管理されている養殖は、天然物とは異なり、寄生虫の心配がないからです。加工も地元で手がけることで、地域への経済効果ももたらしたいと考えています。「秋サケの減少で、漁業者に加え、仲買人、関係団体、加工会社や、資材会社が年々厳しくなっている。サクラマスに期待する気持ちは大きい。ただ市場に出すのではなく、うちの工場で加工しながら、大樹のブランド品、名産品にしたい」「サクラマスは脂がのっていながら、くせがなくさっぱりして上品。和洋中でも、食材と組み合わせても万能で、私は『女王様』のようなイメージです。天然物が出回る期間が短いのですが、養殖されて安定して入るようになればぜひ使いたい」初めての出荷まであと4か月。サクラマスが地域の新しい産業の創出につながっていくのか、注目していきたいと思います。
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
原爆投下から75年 式典で広島市長「核兵器禁止条約の締約を」 | NHKニュース【NHK】広島は、原爆が投下されて75年となる「原爆の日」を迎えました。新型コロナウイルスの影響で、例年どおりの追悼が難しい状況と…
続きを読む »
安倍首相「核兵器なき世界への取り組みを主導」平和記念式典で | NHKニュース【NHK】安倍総理大臣は、広島市で開かれた平和記念式典であいさつし、広島と長崎に原爆が投下されてからことしで75年となる中、唯一の…
続きを読む »
