高級ブランドも採用した山梨県の紙ストロー 一気に攻勢 甲府市に拠点を置くNPO法人「マイプラ対策室」が手掛ける紙ストロー「フォレストロー」が大きな話題となったのは昨年8月。 ファミリーレストラン「デニーズ」が、県内店舗で採用したためだ。
山梨県の特定非営利活動法人(NPO法人)が、県有林の木材を使った紙ストロー事業を急拡大させようとしている。令和2年の実績に対し、今年は出荷と販売量を約4倍に拡大させる計画だ。森林の管理・保全の国際認証である「FSC」認証を得た唯一の国産紙ストローで、水に浸しても1時間以上耐えられるなど優位性を訴える。超高級ブランドの日本法人が採用したほか試験的な採用も増えてきたことから攻勢をかける。甲府市に拠点を置くNPO法人「マイプラ対策室」が手掛ける紙ストロー「フォレストロー」が大きな話題となったのは昨年8月。セブン&アイ・フードシステムズが運営するファミリーレストラン「デニーズ」が、県内店舗で採用したためだ。
全国のデニーズでは、ドリンクバーのストローを撤去し、要望のある来店客に生分解プラスチックを渡すようにしている。山梨県では、県の後押しもあり県内7店舗でフォレストローへ切り替えた。今年5月には、関東圏のデニーズでも試験的なフォレストローの使用が始まった。マイプラ対策室の藤原行雄理事長(68)は「関東で採用になり、さらにエリア拡大を期待する」という。超高級ブランドでも採用されている。フランスを代表するブランド「シャネル」の日本法人だ。レストランなどではなく、同社の接客用で、飲み物を出す際にフォレストローを使用している。欧州企業では、地球温暖化対策や海洋プラスチック問題への取り組みを重視し、経営方針に位置づけている会社も少なくない。欧州系の自動車メーカーのディーラーでも同様の理由でフォレストローを採用した。