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東洋製罐という会社がある。缶(金属)、びん(ガラス)、紙、プラスチックの「容器4大素材」、そのすべてを製造している世界唯一の会社だ。「Wikipedia」にも「金属缶からペットボトルまで飲料容器で世界有数で、業界最大手」(東洋製罐グループの事業会社である「東洋製罐株式会社」についての項目)と書かれている。コーヒーショップの紙カップ、洗剤容器、ビール缶、調味料のボトルや瓶、ペットボトル、各種スプレー缶、などなどの日用品にまったく触らずに過ごす時間の短さを考えれば、われわれ日本人が「東洋製罐グループで作られた容器を触らずに過ごせる日はない」のである。ちなみに、あの「氷結」ダイヤカット缶ももちろん、同社製品だ。東洋製罐グループには百年以上の歴史があります。創業者の高碕達之助は、実業家でもあり、経済企画庁初代長官も務めた政治家でもあり、実はあの「キユーピー」の名付け親でもあります。後に「東京水産大学」となった農商務省水産講習所(現・東京海洋大学)を卒業後、アメリカ留学をして缶詰に出会ったのがきっかけなんです。
高碕はもともと、「自前の資源の乏しい狭小国土の日本は、海に囲まれていることを生かし、水産業でこそ豊かになるべきだ」と考えていたようです。そして、今後日本の人口が倍増し、食糧不足で輸入に頼らなければならなくなる。そうなれば輸出産業が必要だ。そこで、日本の豊富な海洋資源を活かし缶詰を輸出することを思いついたのです。 当時は、魚を獲る、缶を作る、缶に詰める作業を全て缶詰会社でやっていたため、会社によって規格がバラバラだった。それでは輸出に適さない。「缶詰は中身が見えないため、作り手が信頼される必要がある。」そう考えた高碕は、缶の製造を一手に担い、高品質で規格化された缶を提供する企業を作ったわけです。 その後戦争が始まり、缶を作るブリキが入手できなくなったので、ガラスや紙でも容器を作り始めた。プラスチックはもう少し後のことですが、こうして容器4大素材すべてを手がける会社になっていくわけです。缶をつくることは商売の目的ではなく、食を安全安心に届けるための手段でしかないのです。
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