日産のアシュワニ・グプタCOOもレーシング・スーツ姿で参戦、軽EV「日産サクラ」のタイム・アタック・イベント─ →雨の中でタイムアタック。軽EV「日産サクラ」は意外な安定感
最近、日産は電気自動車（EV）とe-POWERという2本立ての電動化作戦にかなり力を入れている。事実、日本のカーメーカーの中で、日産はEVの部門が最も進んでいるといえる。例えば、この2カ月間で社長交代の発表があったトヨタ、スバル、マツダはそれぞれEVを1台しか出していないのに対して、日産はリーフ、アリア、サクラの3台のEVを販売している。僕はその3台を何回か試乗しているけど、先月、いつもと違う試乗会に参加してきた。それは、富士スピードウェイのショートサーキットでの、なんと軽自動車のEV「サクラ」のタイム・アタック・イベントだ！ あいにく雨での開催だったけど、面白いことに、日産のアシュワニ・グプタ最高執行責任者（COO）もレーシング・スーツ姿で参戦した。
でも、「アマチュア・レーサー」（笑）のグプタCOOの話をする前に、日産が今年2月に発表した電動化戦略を中心とする長期ビジョン「ニッサン・アンビション2030」の進捗状況に関する説明会をした同氏の話に触れよう。北米日産取締役会長も務めるグプタCOOは、「2つの柱で電動化を加速する」と述べ、2030年の電動化目標を引き上げた。その2本柱というのはもちろん、ゼロエミッション車のバッテリーEVと、日産独自のハイブリッド車であるe-POWER車のことを指す。日産はこれまでにグローバルでBEVを60万台、e-POWER車を70万台を販売している。 現在の新車販売における電動化比率は13％となっている。アンビション2030ではその13％を50％にする目標を掲げたが、今回その目標を55％に引き上げた。グプタCOOによると、商用車以外の乗用車については26年までに100％電動化するそうだ。また、小型車『マイクラ』（日本名『マーチ』）の後継車のEVをルノーが生産し、供給を受ける計画だ。
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