銃撃されたパキスタン前首相、総選挙求める行進を再開へ
【ニューデリー=花田亮輔】パキスタンのカーン前首相が率いる野党、パキスタン正義運動(PTI)は近く、首都イスラマバードへの行進を再開する。シャリフ政権に下院の解散と総選挙を求める。PTI関係者によると、10日の再開が有力だ。行進は10月28日、東部ラホールを起点に、政権側の見立てで1万人以上が参加して始まった。だが、3日にカーン氏が銃撃で負傷し、中断していた。
カーン氏は治療を終えてから行進に加わる方針だ。クリケットの元スター選手のカーン氏は総選挙でのPTI勝利を経て2018年、首相に就いた。だが、4月に下院で不信任案が可決され、失職した。同氏の人気は根強く、23年に予定される総選挙の前倒しを目指し、政権に圧力をかけている。 3日の銃撃は途上の中部ワジラバードで起こった。行進のメンバーのうち1人が死亡した。拘束された実行犯は単独での犯行だと主張しているが、カーン氏はシャリフ氏が関与したと疑っている。政権は事件への関与を否定。総選挙の前倒しを認めず、行進のイスラマバード入りを拒む構えだ。 パキスタンでは今年、国土の3分の1が水没する洪水が発生した。足元では物価上昇も続き、市民の不満は高まっている。シャリフ氏は国際社会に支援を呼びかけ、2日には中国を訪問して習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談した。
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