週に4日だけ働いて、5日分の収入がもらえるというのは、話がうますぎるかもしれないが、新たな可能性を示した研究結果が発表された─ →週休3日制の大きなメリット 欧米企業の試験導入で明らかに
この研究結果は、米ボストン・カレッジとアイルランドのユニバーシティ・カレッジ・ダブリン、英ケンブリッジ大学の研究チームが先月30日に発表した。小規模な試験の結果、参加した企業の収益は対象期間中に8%増加。従業員の3分の2で燃え尽き度が減少し、病欠や私用による欠勤も1カ月あたり数時間減った。研究チームは、週勤4日制を推進する団体「4デー・ウィーク・グローバル」が協力して実施された複数の試験のうち、最初の結果を分析した。同団体は試験に参加する企業を募り、最終報告書の作成に協力したが、データの収集や分析には関与していない。
新型コロナウイルスの世界的流行や、労働者世代の移り変わり、労働市場の逼迫(ひっぱく)により、従業員の燃え尽きやメンタルヘルスの問題への注目は高まっており、ワークライフバランスに対する期待や、週4日勤務に対する関心は高まっている。米国とアイルランドで実施した試験は小規模なもので、対象となった従業員数は903人、そのうち最終アンケート調査に応じたのは495人にとどまった。だがそれでも、週4日勤務についての従業員の感触が浮き彫りになっている。週勤4日制を試した従業員は、スケジュールを管理しやすくなり、生産性が向上し、仕事が順調にできている実感が高まったと報告した。 週勤4日制の導入により従業員の満足度は向上したとみられるものの、収益の増加などの業績面での改善が勤務時間短縮の成果かどうかは不透明だという。参加した企業の多くは既に急成長していた小企業で、従来通りの勤務時間を継続した比較対象企業はわずか1社だった。
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