▼資本効率 企業が株主や銀行から調達した資金を活用し、どれだけ効率的に稼げているかを示す概念。代表指標に自己資本利益率(ROE)や投下資本利益率(ROIC)がある。資金調達の際には借入金に対する利払いや株主への配当支払いなどのコストがかかり、これらは「資本コスト」とよばれる。ROEなどは資本コストを上回れば、株主や貸し手の期待以上の企業価値を生んでいるとされ、投資家が注目している。日本企業の2
企業が株主や銀行から調達した資金を活用し、どれだけ効率的に稼げているかを示す概念。代表指標に自己資本利益率(ROE)や投下資本利益率(ROIC)がある。資金調達の際には借入金に対する利払いや株主への配当支払いなどのコストがかかり、これらは「資本コスト」とよばれる。ROEなどは資本コストを上回れば、株主や貸し手の期待以上の企業価値を生んでいるとされ、投資家が注目している。
日本企業の2024年3月期のROEは9%台後半と、20年3月期の6%台前半から大きく改善したが、2割程度の米主要企業には及ばない。こうした資本効率の改善を遅らせる要因にもなっていたのが、リターンが少ない資産である政策保有株だった。 資本効率を改善する手段は大きく分けて2つある。株主還元と純利益の成長だ。配当や自社株買いは会計上、自己資本を減らす効果があり、利益が一定でもROEを改善させる。このため企業は政策保有株の売却を進めると同時に、売却で得た資金を株主還元に充てている。23年度の自社株買いの取得枠の設定は初めて10兆円を超え、過去最高になった。持続的なROEの向上には純利益の伸びも欠かせない。強みの事業や有力な買収案件などに効率よく投資できるかがカギになる。
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