「娘を守れなかった。家族で命を絶つことも考えたが、警察官に寄り添ってもらい救われた」。2011年に熊本市で清水心[ここ]ちゃん=当時(3)=が殺害された事件から13年。父親の清水誠一郎さん(53)=同市北区=は、犯罪被害者遺族として各地で
講演するたびに「あの時の支えがあって今がある」と語る。その日の夕方、心ちゃんが安置された警察署へ行く清水さんを、熊本県警犯罪被害者支援室の男性警察官が迎えに来た。「娘を失ったショックと無念さでいっぱいだった」と清水さん。記憶はおぼろげだが、捜査に協力を求める警察官の丁寧な口調が耳に残っている。
その後ほとんど家から出なくなった清水さんにとって、支援室の警察官は家族以外で言葉を交わす数少ない存在となった。捜査に関する話、マスコミ対応や子どもたちの精神面のケアについて相談。親戚宅に身を寄せた子どもに着替えを届けてもらうこともあった。 事件から1カ月たったある日。清水さんは担当の男性警察官に電話をかけた。ネットで誹謗[ひぼう]中傷を浴び、心ちゃんを失った責任が自分にあると考えていた頃。「全てを終わらせてしまいたい」と遺言のつもりで告げた。しかし、話を聞いてもらううちに気持ちが落ち着き、思いとどまることができた。「警察官の存在がなければ、自分は今ここにいなかったかもしれない」
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