岸田文雄首相が自身の自民党総裁としての任期が満了する9月末を待たず、6月に会期末を迎える今国会中に衆院解散を決断するとの臆測が与野党で浮上している。自民派閥の…
岸田文雄首相が自身の自民党総裁としての任期が満了する9月末を待たず、6月に会期末を迎える今国会中に衆院解散を決断するとの臆測が与野党で浮上している。自民派閥のパーティー収入不記載事件を受け、総裁選不出馬など退陣に追い込まれるのを未然に防ぐため、正面突破を図るという見立てだ。自民が惨敗する可能性もあり、首相の判断が注目される。
首相は5日の衆院内閣委員会で、自身の政治責任について「最終的には国民や党員に評価、判断いただく」と述べた。「国民」は衆院選、「党員」は総裁選を連想させる。首相は「具体的な日程を念頭に置いたものではない」と述べるにとどめたが、額面通り受け止める向きは少ない。 自民による関係議員らの処分に対し、党内には「独裁的だ」(ベテラン)などと批判が強い。麻生派(志公会)の閣僚経験者は「首相の総裁再選はない。岸田政権は終わった」と話した。28日の衆院3補欠選挙の結果次第では「岸田降ろし」が激化しかねない。 一方で、首相が今国会中に政治資金規正法の改正を実現し、国民に信を問うという見方がある。賃上げや6月の減税などの恩恵が国民に届き、今月8日からの米国訪問という外交的なプラス材料もある。二階派(志帥会)重鎮は「首相は総裁選不出馬に追い込まれるぐらいなら、勝負するのではないか」と話した。安住淳国対委員長は「後半国会のどこかの時点で、解散か内閣総辞職のいずれかを決断してもらう」と述べ、内閣不信任決議案を提出する可能性に言及した。不信任案提出が解散の引き金となることも考えられる。
ただ、公明党は解散を警戒している。石井啓一幹事長は衆院選を巡り「総裁選の後、今年の秋が一番可能性が高いのではないか」と牽制。自民幹部は周囲に「岸田首相に解散はさせない」と話している。与党幹部によって首相が解散カードを封じられることもあり得る。(沢田大典)
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