北海道・知床沖の観光船沈没事故で、業務上過失致死容疑などで逮捕された運航会社の社長桂田精一容疑者(61)が「天候が悪化したら、船長の判断で引き返すと思っていた… - 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkansports.com)。
北海道・知床沖の観光船沈没事故で、業務上過失致死容疑などで逮捕された運航会社の社長 桂田精一 容疑者(61)が「天候が悪化したら、船長の判断で引き返すと思っていた」という趣旨の供述をし、容疑を否認していることが24日、捜査関係者への取材で分かった。運輸安全委員会の報告書や第1管区海上保安本部(小樽)によると、船が出港した2022年4月23日午前10時より前に強風波浪注意報が出ていたが、桂田容疑者は豊田徳幸船長=事故で死亡、当時(54)=と打ち合わせ、天候が悪化したら引き返す「条件付き運航」での出航を決めた。1管は過失の詳細な内容を明らかにしていないが、業務上過失致死罪の成立には<1>危険性を具体的に予見できたか(予見可能性)<2>必要な措置を講じれば結果は避けられたか(結果回避可能性)-がポイントとなる。
桂田容疑者は昨年の共同通信の取材に船体の異常は知らなかったと答えた。<1>について「ハッチが原因で沈没することを具体的に予見することはできなかった」と主張するものとみられるが、元京都地検検事正の古川元晴弁護士は「『ハッチに不備がある』と知らなくても、天候のため転覆するなどして乗客が死傷する危険があり、出航自体が問題だったと立証できれば、予見は可能だったと言える」と指摘する。 船の安全管理責任は一義的には船長が負う。引き返しや避難港に逃げるなどの措置を取ることができるのは船長だからだ。運輸安全委は報告書で、豊田船長は知識や経験が不足していたと指摘した。このため<2>について桂田容疑者側が「沈没したのは船長が航行を継続したためで、自らの出航判断とは関係がない」と反論する余地もある。
古川弁護士は、長野・軽井沢スキーバス事故で運転手の経験不足を認識しながら指導監督しなかったとして社長らを実刑とした長野地裁判決を挙げ「会社の安全管理体制が問われるべきだ。多数の人命を預かる事業者として、船長に丸投げは許されない」と強調した。(共同)
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