牧野日本植物図鑑(高知県立牧野植物園所蔵) 「人のこと散々ほったらかして! 今まで何してたんですか?」 朝ドラ「らんまん」で寿恵子(浜辺美波)は万太郎(神木隆之介)に問います。万太郎は石版印刷を学んでいたことを告げ、完成した「植物学雑誌」を...
その名声を決定的に確立した書物は、1940(昭和15)年に刊行された「牧野日本植物図鑑」である。牧野78歳だった。
19歳で上京してから、植物学者を志した。日本のすべての植物を明らかにしたい―生涯を貫いた大望は、土佐の植物誌編さんから始まった。そして半世紀以上を費やし、さまざまな挑戦と挫折も経て、ようやく一つの完成を見たのだった。現在、牧野図鑑には学生版やコンパクト版など、さまざまなスタイルのものがある。版元の北隆館によれば、「牧野」を冠する図鑑の総発行部数は、これまで40万部に達する。今も売れ続けている驚異的なロングセラーだ。 「図鑑」というものが売れる。それは、牧野図鑑が出た当時の出版業界には驚くべきことだった。北隆館も牧野図鑑に続いて、「日本動物図鑑」「日本昆虫図鑑」を刊行する。ここに現代につながる「図鑑」がスタートした、と言える。本当に驚くべきことだが、今も牧野図鑑は現役の本である。今この瞬間にも、誰か人の手でページが繰られているだろう。図鑑に収められた植物図を凝視し、説明文を熟読しているだろう。
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