今夏、戦前の躯体が日の目を見ました。 【渋谷駅の顔だった「地下鉄が地上3階から発車するビル」なぜできた? 解体直前~現在の記録】
とはいえ渋谷駅は物心つく前から見てきたので、だんだんとこの複雑な建物構造とターミナル駅に興味が湧くものです。「地下鉄なのにビル3階から発車する銀座線」と言うと、なぞなぞの問いかけかと思います。この独特な構造は、渋谷駅が谷底にあって、地下の浅い銀座線が表参道から渋谷に向かうとビル3階に到達するのだと、幼少期に大人たちから教えられました。そのビルとは、かつて「東急会館」と呼ばれた「東急東横店西館」です。JR山手線の西側にそびえる11階建てのビルでした。再開発に伴い、2020年9月をもって閉業したわけですが、周辺工事が進む2022年8月、解体の過程で一瞬、80年前の竣工時の躯体が露わになったのです。9月現在は仮囲いがなされ4階相当まで低くなり、往時の面影は消えつつあります。
西館が竣工するきっかけは銀座線と、既に廃止となった路面電車の玉川電気鉄道(現・東急田園都市線)でした。1934(昭和9)年、東横線を運行する東京横浜電鉄が山手線の東側に「東横百貨店」ビルを開業すると、西側では玉川電気鉄道がターミナルビル「玉電ビル」を計画しました。双方の会社は山手線を挟んでライバルでしたが、先手を打ったのが東京横浜電鉄で、1936(昭和11)年に玉川電気鉄道を買収して自社傘下の関連会社にしました。 玉電ビル計画は東京横浜電鉄が推進し、地上7階・地下2階建のビルを着工します。地下鉄(後の銀座線)乗り場は玉電ビル3階に設置することとなり、路面電車の玉電は2階に。百貨店併設ターミナルビルとして華々しくデビューする予定でした。
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