14日に本格的に始動した第2次岸田文雄再改造内閣は、山積する課題解決に向けた政策を実行できるかどうかが政権浮揚のカギを握る。特に重要性が増す外交・安全保障を担…
14日に本格的に始動した第2次岸田文雄再改造内閣は、山積する課題解決に向けた政策を実行できるかどうかが政権浮揚のカギを握る。特に重要性が増す外交・安全保障を担う上川陽子外相と木原稔防衛相、「次元の異なる少子化対策」の旗振り役となる加藤鮎子こども政策担当相の力量が注目される。上川陽子外相は14日の就任記者会見で、こう意気込みを語った。上川氏は岸田文雄首相とともに国連総会に合わせて来週、訪米する。先進7カ国(G7)外相会合などに出席する見通しで、本格的な外交デビューの場となる。14日夜にはブリンケン米国務長官と電話会談し、訪米時に対面する約束も交わした。外務省幹部は、「いきなりの訪米で、日程も多く大変だ」と身構える。
日本は今年、G7の議長国を務める。年末までの任期途中での外相交代となるが、上川氏は会見で、日本外交の継続性を訴えた。中国に対しては、「建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていく」と語り、政府方針を堅持する構えを見せた。 ウクライナ侵略を続けるロシアを巡っては、北朝鮮からの武器供与の問題が取り沙汰される。G7が主導してきたウクライナ支援と対露制裁の重要性は高まり、議長国としての指導力が求められる。上川氏は周囲に「外交はアウトリーチして(外に働きかけて)なんぼだ」と語り、ウクライナ訪問にも意欲を示す。防衛力強化急務 木原稔防衛相日本を取り巻く安保環境は厳しさを増している。中国は日本周辺での軍事活動を活発化させ、ウクライナ侵略を続けるロシアと、弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮は4年半ぶりに首脳会談を実施するなど急接近する。