グーグルの検索エンジン市場における“独占”を巡る反トラスト法裁判が始まる。独占的な地位を築いたことで消費者が不利益を被っているという政府側の主張と、競争が「公正なもの」というグーグルの主張、果たしてどちらが認められるのか。
近年の裁判の結果は、これまでのところまちまちだ。現在進行形の裁判としては、アマゾンが故意に価格を吊り上げたとして訴えられている裁判や、グーグルが広告事業で業界をほぼ独占していることで競合他社を抑え込む技術的優位性を獲得しているとして訴えられている裁判がある。グーグルのモバイルアプリストア事業に関する裁判では、裁判開始を数週間後に控えた9月上旬に非公開で和解が成立した。
今回の裁判では、コロラド州とテネシー州、そして米司法省が原告を代表しており、原告団にはアラバマ州以外のその他すべての米国の州、プエルトリコ、グアム、そしてコロンビア特別区（ワシントンD.C）も加わっている。メフタ判事が原告側の立場をとれば2回目の審理を開き、グーグルにどのような罰則を与えるかを決めることになる。裁判によって誰かが刑務所に入れられるわけでもなければ、消費者にお金が戻ってくるわけでもない。それでもグーグルは特定の事業戦略の採用を禁じられたり、一部の部門の売却を命じられたり、競合他社に対してより友好的な態度をとるよう求められたりする可能性がある。
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