2021年春夏の「楽天ファッション・ウィーク東京(東コレ)」が開かれた。新型コロナウイルスの影響で、約40ブランドのうちリアルで発表したのは3割強どまり。多くのブランドがオンライン配信となった。テーマ
「Rito(リト)」もオンラインで最新作を配信した。素材へのこだわりや春夏らしい軽やかさが動画から伝わってくる。細い糸で繊細につくられた透け感のある白いシャツやワイドパンツは、素材の柔らかい印象とは対照的に形はりりしさを感じさせた。メンズの「TAAKK(ターク)」は新宿御苑にあるガラス張りの大温室でリアルのショーを開いた。シースルーのパンツには植物のシルエットをあしらった。繊細で爽やかだがルーズさは残り、気取った雰囲気とはかけ離れている。
渋谷ヒカリエ(東京・渋谷)でショーを開いたのは「IHNN(イン)」。テーマは「日常と非日常の境界線」。ロングワンピース姿に大きなトートバッグを持たせたり、白いスキニーパンツに顔が隠れるほど広いつばの帽子をかぶせたりと、夏のリゾート地での服装と日常とを融合させたデザインが印象的だった。最終日に渋谷ヒカリエで発表したのは「RequaL≡(リコール)」だ。「Retrace(リトレース)」をテーマに既に存在するものをなぞり、再解釈しようと試みた。誰もが見たことがあるシャツやジャケットを本来の機能から逸脱させた。ハンサムなシャツは何重にも重ねてロマンチックに、ジャケットは袖を前後に複数付けられタコのような形を見せた。今シーズンはオンライン化が進み、観客の幅も広がった。だが「ユーチューブ」で配信されたショーの再生数は伸び悩んでいるようだ。観客をひき付ける内容をさらに考えていく必要がある。いつ、どこにアクセスすればショーが見られるのか告知も重要だ。
このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む: