「景気映す鏡 2022年フリーランスの収入、約半数が増加 」 会社員と比べ、より景気変動の影響を受けやすいと言われるフリーランス。そんなフリーランスの2022年の…… #ForbesJAPANWeb
GMOクリエイターズネットワークは、運営するフリーランス特化の金融支援サービス「FREENANCE byGMO」のユーザー748名を対象にリサーチを実施。2022年の収入が2021年と比べてどう変化したか、を尋ねたところ、「やや増えたと感じる」の答えが最多で26.5%。「増えたと感じる」(21.5%)と合わせると、約半数が2021年と比較して収入の増加を実感していることが分かった。その理由としては、「努力した」「副業を始めた」というフリーランス個人の取り組みに関するものに加え、「イベントが増えたから(カメラマン・映像クリエイター・イラストレーターなど)」「活動できる機会が増えたことで収入の増加につながった(ITエンジニア)」など、新型コロナウイルスによる行動制限緩和の影響を窺わせるものまでが並んだ。
一方で、2022年の収入が「やや減少したと感じる」(13.2%)「減少したと感じる」(13%)は合わせて3割弱に。中には、新型コロナウイルスによって「出勤日数が減った(配送・運送業)」「副業で在宅ワークをする人が増え、競争相手が増えた気がする(カメラマン・映像クリエイター・イラストレーターなど)」など、コロナ禍ならではの理由を挙げる人も目立った。理由としては「今後、仕事が減少するリスクに備えてスキル・収入源を増やしておきたい」が最多で64.3%。「コロナや景気の悪化などにより現在の業種での受注が減ったから」(29.8%)と「現在の業種以外に興味のあることができたから」(27.4%)が続いた。 さらに、原材料費やエネルギー価格高騰で様々な製品・サービスが値上げされる中、実践していることを聞くと、「家計の節約」が最多で65.9%、次いで「節税」(28.6%)、「事業での固定費の削減」「案件単価や受注数の見直し」(共に28.1%)の順で並んだ(複数回答可)。
中でも「節税」のために具体的に行なっていることとしては、「計上する必要経費の見直し」が7割を占めたほか、続いて「ふるさと納税など税額控除や所得控除の活用」(48.6%)、「小規模企業共済やiDeCoへの加入」(35%)という結果に。「事業での固定費の削減」については、「消耗品費」(62.9%)が最多で、「接待費・交際費」(53.8%)、「通信費」(42.4%)と続いた(複数回答可)。2022年、日本では水際対策の緩和など、経済活動の正常化に向けた動きが進み、景気は緩やかな持ち直し傾向にある。しかし2023年には金融引き締めによる米国経済の減速や、中国のゼロコロナ政策や不動産不況による影響で、海外経済は下振れの局面に入り、その結果、日本国内の経済成長が鈍化する可能性が懸念されている。
収入は増えたが、先の見えない未来に備えて財布の紐を硬くし、新たな収入を得る努力を怠らない━━今回の調査結果に現れた日本のフリーランスの姿勢は、決して楽観視できない2023年の経済状況を乗り越えるために、不可欠なものだと言えるだろう。
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