拉致家族、つのる焦燥感 声明発表、金正恩氏にも期限強調 今回の運動方針では、日朝首脳会談の早期実現を要望したうえで、政府に対し、「(被害者の)生存情報、所在情報をより多く蓄積し、会談に備えてほしい」と併せて求めた。
北朝鮮による拉致被害者家族会、支援組織「救う会」が3日の合同会議で定めた新たな運動方針と、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記へのメッセージでは、いずれも「期限」に触れ、残された時間の少なさを重ねて訴えた。新型コロナウイルス禍で、膠着状態が強まる中、家族らの焦燥感はかつてないほど高まっている。横田めぐみさん(56)=拉致当時(13)=の弟、拓也さん(52)は会議後の会見で心境をこう述べた。そして、「40年以上もたってまだ解決できていないという、時の重さを、ひしひしと感じる」と続けた。北朝鮮はこれまで、「死亡した」と説明しためぐみさんらについて、物証として偽の遺骨を提出するなど嘘を重ねてきた。今後、会談が実現しても、北朝鮮が再び虚偽の説明をしてくる可能性は十分にあり、矛盾を指摘できる証左を持ち合わせておく必要性を指摘したものだ。「われわれは、絶対にあきらめないという態度を示し続ける」。この日の会議冒頭、田口八重子さん(65)=同(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(82)は、決意を口にした。一方で、その後すぐに会場を後にするなど昨今、体調は優れない。昨年手術を受け、会議の参加自
北朝鮮は今年3月、約1年ぶりに弾道ミサイルを発射するなど、国際社会を威圧する瀬戸際外交の色合いを強めている。「直接、北朝鮮に行って家族を取り返したい」。新型コロナで膠着の度合いを深める拉致に、公にはしないもののそんな考えを打ち明ける家族もいる。あなたへのおすすめ
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