戦勝記念日を前にロシア各地の市民の声は nhk_news
このうちモスクワの20代の女性は、軍事パレードの予行演習を受けて「演習とは思えず恐ろしかった。今の状況でパレードなどなくてよい」と話し、ウクライナで戦闘が続く中で兵器を誇示するのはふさわしくないという考えを示しました。
およそ40年前、旧ソビエトによるアフガニスタン侵攻の際、ウクライナ東部のマリウポリ出身の男性とともに従軍したという男性は「ウクライナ人と戦うことなど想像もできない。軍事作戦の開始以来、当時を思い出してずっと頭痛に悩まされている。とてもつらい」と苦しい胸の内を明かしました。 モスクワ市内の公園で花を見に来ていた男性は「1日の戦争より1000日の交渉のほうがよいに決まっている。目的達成の手段が武器しかなかったような古代に生きているわけではない」と話し、時間をかけて外交による解決を図るべきだったとして政権側の対応を批判しました。 極東のウラジオストクを母親と訪れていたモスクワの大学に通う女性は「この祝日を汚しているようで悲しくなります。いま起きていることはひどいものです。政権はすべてを台なしにしているので、本当に悲しいです」と率直に話していました。一方、軍事侵攻を支持する声も多く、極東サハリンの中心都市ユジノサハリンスクで年金生活を送る女性は、9日の軍事パレードで行われる予定のプーチン大統領の演説について「気持ちを高ぶらせるようなことを言ってほしい。今こそ団結が必要だ」と期待を寄せていました。
また、曽祖父が従軍したというモスクワの20代の男性は、第2次世界大戦で勝利した歴史を後世に伝えることが重要だと強調したうえで「ウクライナは兄弟国なのに反ロシア的になってしまった。ネオナチを根絶やしにしなければいけない」と話し、政権側の主張そのままに答えていました。