インタビュー会場に入ってきた瞬間の「よろしくお願いします」の一言で、部屋が揺れた。柔らかい口調でありながら、ハリのあるバリトンボイスが響く。その声でストレートに伝えられる、演技への思い一つ一つには重みがあった。
「歌舞伎は伝統芸能と言われますが、伝統は守るだけでは廃れてしまう。受け継ぎながらも、革新し続けることが大切です」。自身は現代劇にも進出し、唯一無二の存在感を放つ。「歌舞伎と現代劇は、表現方法が違うだけ。演じることの間に線引きはありません」と、力強いまなざしで語った。 松也を見ない日はない、というほどの活躍だ。演劇でも映像作品でも、観客の心をつかむ。本番はもちろん、稽古なども含めて常に掛け持ち状態。多い時には3作品が重なったこともある。「なぜこの時期に…!と思うことは度々あります(笑い)。ですが、お仕事を頂けるのは本当にありがたいですよね」。そう語る裏には、苦難の日々があった。 松也は持ち前の歌唱力で、ミュージカルでも活躍の場を広げる。「バラエティー番組にも出演させていただくようにもなった。僕にとってコンプレックスだった“血筋”ですが、逆に背負うものがないからこそ、自由に今、できているのかな」とほほ笑んだ。
歌舞伎俳優としての矜持(きょうじ)は忘れない。今年7月には、主演を務めた新作歌舞伎「刀剣乱舞」で演出にも初挑戦。オンラインゲームと組み合わせて、新たな作品を世に送り出した。決まった型のある古典演目とは、またひと味違った新作歌舞伎。「古典もかつては新作で、長く愛されてきたからこそ今も上演される。新作を作ることも、継承すべきことの一つ」と力を込める。熱意を持った役者の存在があるからこそ、伝統は脈々と紡がれていく。≪11月出演「ガラスの動物園」...
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