宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の宙(そら)組所属の劇団員女性(25)が昨年9月末に急死してから約半年。歌劇団が28日、女性へのパワーハラスメントを大筋で認め、謝罪…
宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の宙(そら)組所属の劇団員女性(25)が昨年9月末に急死してから約半年。歌劇団が28日、女性へのパワーハラスメントを大筋で認め、謝罪した。東京と大阪で時を同じく記者会見した遺族側と歌劇団側。遺族側代理人は「反省すべき点は無数にある」と当初、パワハラを否定した歌劇団側の対応を指弾した。午後4時、厚生労働省で始まった遺族側代理人の記者会見。井上耕史弁護士は、謝罪内容の合意を受けた女性の母親のコメントを朗読し、歌劇団側が過ちを認めて謝罪してもなお晴れることがない胸の内を明かした。
歌劇団側は昨年11月に公表した調査結果で、劇団員へのパワハラやいじめを認めなかった。だが、母親らは女性が残したLINE(ライン)のメッセージなどの証拠を代理人を通じて突きつけ、歌劇団側の認識を変えさせた。もう一人の代理人である川人博弁護士は、一連のパワハラに宙組の上級生7人、歌劇団幹部2人、演出担当者1人が関与し、うち6人から謝罪文を受け取ったと説明。「パワハラがなかったという出発点で、おかしな判断だった。歌劇団がパワハラ行為者を代弁するような姿勢だったことが交渉を長引かせた」と強い口調で断罪した。 一方、歌劇団の親会社である阪急阪神ホールディングス(HD)の嶋田泰夫社長は大阪府内で開いた会見で、「厳しい叱責がハラスメントになるという気付きが劇団員になく、われわれもそれを教えなかった。劇団の責任は極めて重い」と再発防止を誓った。会見で問われたのは、上級生たちがパワハラと認識して謝罪したかどうか。嶋田社長らは「悪意があったとまではいえない」としながらも、当時の女性の心情をかんがみればパワハラに当たるとして「上級生も自覚し反省している」と述べた。
会見で「夢を持って入団し、努力していた女性の尊い命が失われたことは慚愧(ざんき)に堪えない」と語った歌劇団の村上浩爾(こうじ)理事長。「二度と同じ事態を起こさないことが求められている。強い思いで再発防止に取り組む」と強調した。
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