大相撲夏場所で初土俵から所要７場所での最速初優勝を飾った小結・大の里（２３）＝二所ノ関＝が５日、茨城・阿見町の部屋で、名古屋場所（７月１４日初日・ドルフィンズアリーナ）に向けた稽古を公開した。稽古は
４日に再開。この日は相撲は取らず、四股、すり足、てっぽうやぶつかり稽古などで汗を流し「優勝の余韻は１週間味わった。もう終わり。エンジンをかけて、また頑張りたい」と精悍（せいかん）な表情で語った。１日付で、部屋付きだった中村親方（元関脇・嘉風）が独立し、幕内・友風（２９）ら力士８人が転籍した。前相撲力士を含め、総勢１７人となった二所ノ関部屋で３番目の年長となった大の里は、技術指導する場面もあり「ここからが二所ノ関部屋のスタート。僕と白熊関が先頭に立ち、目配り気配りして引っ張っていく」。師匠の二所ノ関親方（元横綱・稀勢の里）にも「お前たちが引っ張っていけ」と厳命され、部屋頭としての自覚が出てきた。
７日に２４歳の誕生日を迎える。「２３歳になったときは想像もしていなかった１年間だった」としみじみ。抱負については「常に上へ上へ、満足することなく高みを目指す」と大関、横綱昇進に意欲を示した。夏場所は新三役で１２勝で、慣例なら大関昇進目安「三役で直近３場所３３勝」の起点。ただ、春場所も平幕ながら１１勝を挙げ、名古屋場所で優勝やそれに準ずる成績ならば昇進の可能性もある。稽古の先には看板力士の座が待っている。（山田 豊） 〇…青森・藤崎町で販売されている銘菓「大の里」の売り上げが１・５倍になったことが５日、分かった。しこ名の由来となり、大正から昭和初期の名大関だった大ノ里萬助にあやかり、アントルメ佐藤菓子店が１９４０～５０年代頃から販売。佐藤裕也社長（４７）は「優勝して問い合わせが増えた」とブーム到来を喜ぶ。佐藤一朗会長（７３）によると「（当時）『大ノ里』だとまずいと思い『大の里』にしたらしいが、まさか“２代目”と同じ名になるとは」と驚いている。
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