心の「大文字」の地名が記された地図を持とう僕は普段からGoogleマップで地図を見たり、ルートを探したりしています。当然のように、「東京」とか「大阪」といった地名は地図上に大…|BIGLOBEニュース
僕は普段から Googleマップ で地図を見たり、ルートを探したりしています。当然のように、「東京」とか「大阪」といった地名は地図上に大きな字で記されていますが、中山間地域の地名は地図を拡大しないと見えてきません。そんな地図のなかで僕らは生きています。だけど、自分の頭のなかで、自分にとっての心の「 大文字 」の地名が記された地図を持ってもいいんじゃないかなと思うのです。日本地図のなかに 大文字 で書かれている地名は、基本的には人口規模が大きいとか、産業的に重要であるとか、交通の要衝であるみたいなところから文字の大きさが決まっているとするなら、そういう地図が日本の地域の紹介になってしまっていいのかと。たとえば、山登りが好きな人の地図では、長野県の松本市は限りなく 大文字 で記されることになります。松本はいろいろな山に向かって行ける拠点だからです。山梨県の甲府市も 大文字 でしょう。南アルプスを登るための玄関口ですから。僕は東北の山々が好きなので、山形県の鶴岡市などがその玄関口ですから、鶴岡という地名は頭のなかの地図に 大文字 で記されています。
登山のところで大文字だった鶴岡市は文学でも大文字です。「鶴岡市立藤沢周平記念館」があり、そこに行くのは僕にとって大きな喜びです。藤沢周平さんが好きな理由は、主人公が石高もそれほど大きくない下級武士であることが多く、つつましい暮らしをしています。そんな市井の人たちの悲喜交々の生活のなかで、あるとき、光り輝く瞬間が訪れる。そんな物語が好きで、読みながら「これはまさにローカルヒーローじゃないか」って思ったこともあります。地域のなかで地域を盛り上げる人とか、地域のなかで変化を起こす人っていうのは、必ずしも御三家のような人たちじゃなくてもいいわけです。この前、和歌山へ行って、和歌山ラーメンを食べながら、紀州藩ってやっぱりお金があったんだなと思いましたが、それに対して海坂藩(それは藤沢さんがつくった架空の藩で庄内藩がモデルといわれていますが)は政治・財政的に不安定な藩として描かれていますが、藤沢さんはその庄内・鶴岡の武士のことをすごく研究して書かれていて、まちを巡れば、文章に登場する櫛引とか、いくつかの庄内の地名が僕の地図のなかで大文字になっていきます。
僕はその時代に『アングリング』という釣り雑誌も読んでいて、それは日本各地の新しい釣りや釣りのスタイルを提案してくれるとてもいい雑誌でした。中学、高校、大学、20代と毎号買っていました。特に寄稿・投稿欄も多い雑誌で、当時の僕はおしゃれだったり、かっこよかったり、ダイナミックな釣りの記事、たとえば最新の道具や大きな魚、海外事情、感動的な釣り体験の記事を読みたがっていましたが、アングラーズペンクラブは地域のプロライターではない人たちが書いた文章ですから、自分の目の前で起きたことや自分が置かれている環境の話がメインで、締めくくりは「この魚に出会わせてくれた宮城県に感謝」という感じ。「一緒に行ってくれた仲間の○○君ありがとう」みたいな、自分が今ここに生きていることに感謝するような文章が多いんです。
一般的に、原稿は編集長が最後にチェックするものですが、「ソトコトペンクラブ」は逆で、僕が先に読んで「この記事、おもしろいね」とOKを出せば、それをソトコトオンラインの編集長が後からハンドリングするという流れです。僕のOKといっても、『ソトコト』の雑誌をつくっているときほど細かいチェックをするつもりはありませんから、「言い回しがちょっとどうかな……?」という投稿でもどんどん掲載しています。そこはご容赦ください(笑)。それが、「ソトコトペンクラブ」のおもしろさだし、生っぽさを残す「実験」でもあります。地域のファンのお便りコーナーみたいに広げられたらいいなと思っています。メディアの人間としては、こういう地域のPRの仕方もありなのではないかなと。目標は300名。各都道府県に6人くらいの書き手がいてくれるといいですね。ぜひ参加してもらえるとうれしいです。関係人口の議論が盛んになるとともに、地域からご依頼いただいて講演をする機会が増えてきました。「地域の魅力をどう発信したらいいか?」という大きなテーマで呼ばれることが多いです。地域で『ソトコト』みたいな発信がしたいと言ってくださる方がおられるのは編
でも、「それじゃあわかってくれないんじゃないかな」と、自分自身が地域の魅力を信じ切れていないと、言い訳のPRになるわけです。「この人も立てなきゃいけない、あの人も立てなきゃいけない、これが入ってないとポスターにしたときヤバいな」とか。そうしたPRをしていると、内容が幕の内弁当化してしまい、結果的に人の心に刺さらない無難なPRになってしまうことがよくあります。だから、地域やそこで活躍する人の魅力を伝えたいときは、僕が自分に10か条を課しているように腹をくくること。自分の基準をしっかり持って、自信がある状態で発信をする姿勢が大事だと思います。「文章に頼りすぎていませんか?」というのは、真実をちゃんと理解できていないと文章が華美や過度になるので、そうならないように勉強したり、理解したりすることが大切だという自分への戒めでもあるのです。のようなプロジェクトやアニメーションの監修もしてきたので、その点も考えると、全部に通じることだと思います。「○○流」という言葉がありますが、たとえば藤沢周平の時代小説に登場する武士が「なんとか流」の使い手だったりするように、それと似たいろいろな「○○流」があって
それから僕は引きの写真が好きになり、アフリカやアイスランドで撮った引きの写真を見開きに大きく載せるなど、引きの写真を積極的に選ぶようになったので、アートディレクターから「指出、引きの写真を使いすぎだろ」と言われることもありましたが、地域を見たり考えたりするとき、「引きの価値観」を生かした写真も大事かもしれません。地域をPRするとき、文章を書くことが苦手で、PRを躊躇してしまう人も少なくないと思います。そこで、文章が上手くなる秘訣をお伝えしましょう。次の文章は、雑誌『ソトコト』の2014年12月号「発酵をめぐる冒険」という特集を組んだ際に僕が書いたリードなのですが、 そして回数を重ねると、長文と短文のつなげ方や体言止めと、ひらがなと漢字の割合など、いいバランスが見えてきます。僕の場合、6割くらいがひらがなで4割くらいが漢字の文章が、井上さんの文章を読んで得た黄金比率です。ひらがなを混ぜると優しくなるというのは皆さんもおわかりかと思います。
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