パリ五輪の出場権をかけた最後の戦いが始まった。１次リーグを行い、世界ランク９位の日本は、同１位のトルコをセットカウント３―２のフルセットで破り、白星発進を切った。
全５セットで先発し、両軍最多３１得点でけん引した古賀紗理那主将は「最後の点数だったので、とにかく気持ちを込めてたたきました。最初の２セットは後半、苦しい場面もあったけど、しっかり勝つ事ができて、３、４セット目は苦しい時も代わって入った選手が奮起してくれて、５セット目につながって、しっかり勝つことができて、自信になりました」。試合中に大きな声を出していた影響でインタビューでは声をからしながらも、充実の表情で振り返った。
昨年の五輪予選で敗れた強敵に対し、勢いよく向かっていった。第１セット、日本はイタリア１部で成長した石川真佑（ノヴァーラ）が初得点を挙げると、１１―１１では古賀がレフトからスパイクを決めた。そこから日本の６連続得点。セットポイントからも古賀が決めて、このセットを先取した。第２セットも終盤に競ったが、２１―２２から古賀がサービスエース。２３―２１ではバックアタックがさく裂し、世界ランク１位のトルコからアウェーで２セットを連取した。 第３、第４セットはトルコが意地を見せてセットを奪われたが、日本はミドルブロッカーの荒木彩花（久光）らここまでベンチで控えていた選手を多く起用。それぞれが自らの役割に徹し、日本は流れは切らさなかった。セットカウント２―２の第５セット。１３―１０で古賀がレフトから強打、マッチポイントでも難しい体勢から最後は気持ちを前面に出してスパイクを決めきり、勝利を呼び込んだ。「オフェンスのところで苦しくなった時も工夫ができたところがきょうは良かったと思います」と胸を張った。
１次リーグ終了時の世界ランクで五輪切符が決まる。６大会連続の出場権へ絶好のスタートを切った日本。１６日（日本時間同日午後１１時開始）のトルコラウンド第２戦は、ブルガリアと対戦する。「きょうの反省点も明日しっかり話して、オフェンスのところでの失点やサーブミス、もう少し戦術サーブを工夫して打っていきたいと思うので、明日以降ちょっとずつ修正して、成長していきたいと思います」と大黒柱の古賀は力強く掲げた。 ◇女子日本のパリ五輪への道 五輪出場１２枠のうち、昨年五輪予選で出場権を獲得したのはトルコ、米国、ブラジル、セルビア、ポーランド、ドミニカ共和国と、開催国・フランスの７チーム。残る５チームは１６チームで争うネーションズリーグの１次リーグ終了時の６月１７日付の世界ランクで決まる。日本はＮＬで五輪出場権の獲得チームを除く、アジア最上位の成績などの条件を満たせば残り５枠に入る。
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