いよいよ、2024年のプロ野球が開幕する。キャンプ・オープン戦で各球団の戦力や、選手個々の調子などが見えてきたところで…
あえて挙げれば、カープの小園海斗選手でしょうか。1年目から2割8分、10本塁打以上をマークする技術は持っていると思います。おそらく、三浦大輔監督はよほど数字が落ちない限りは使い続けるでしょうから、野手では新人王にもっとも近い存在と言っていいでしょう。「今どきの子」ですよね。いい度胸をしています(笑)。昔に比べると、先輩後輩の関係が緩いので、先輩にそこまで気を遣わずに自分の良さを発揮しやすい環境になっています。――プロ入り12年目を迎える菅野投手。年明けに、阿部慎之助新監督が「智之(菅野)の抑えの可能性もゼロじゃない。長い野球人生の中で経験してほしいというのもある。先発も抑えも経験して、どっちの気持ちも分かるのは彼にとってもいいと思う」とスポーツ報知のインタビューに答え、話題になりました。シーズン途中からの転向も含めて、あり得る話だと思われますか?――先発でこそ、菅野投手の良さが発揮される。
もちろんです。ジャイアンツが優勝するためには、智之が1年間ローテを守り、大勢がクローザーに復帰することです。智之自身も、それを一番に考えていると思います。ここ数年はコンディションの問題もあり、ローテを守れていませんから、今年が正念場。それを自覚しているので、キャンプから飛ばしていて、ブルペンでもいいボールを投げている。実戦でギアを入れたときに、どんなボールを投げるのか楽しみです。――2022年に56本塁打を放つなど、三冠王に輝いた村上選手。昨年は成績を落とし、31本塁打に終わりました。再び、50本の大台を超えることはあるでしょうか。 40本は超えてくるかもしれませんが、50本となると難しいですね。一昨年、三冠王を獲ってから、バッテリーのマークがより厳しくなっています。個人的に気になるのは、三冠王の頃に比べると、体のキレがなくなっているのかなと。もっと速く鋭く、体が動いていたように思います。推測ですが、実績を残したことで自分のペースで練習ができるようになっているはずです。こうなると、どうしても走り込む量が減っていきやすい。本人なりに走っているとは思いますが……。――2022年のシーズン途中から、本格的にピッチャーに転向した根尾投手。今季、先発ローテ入りはあるでしょうか?
かなり迷うところですが、期待を込めて「〇」にします。プロのレベルに入っても身体能力が高いことは間違いありません。それでいて、頭が良くて賢い。ただ、人づてに話を聞くと、“頑固”なところもあるようです。自分の考えをしっかりと持っているとも言えるのでしょうが、この世界は活躍できなければ終わってしまう。もう少し柔軟に物事を捉えられるようになれば、才能が一気に開花する可能性はあると思います。そこでカギを握るのが、ジャイアンツから移籍した翔(中田翔)です。そうです。大阪桐蔭の先輩でもある今中慎二さんや翔と、食事に行ったときの写真がインスタに上がっていました。あくまでも想像ですが、後輩の面倒見がいい翔が、「お前さぁ、頑固なのは悪くないけど、もう少し柔らかい考えを持ったほうがええぞ」と、アドバイスを送ってくれているはずです。