寄生虫病の治療薬「イベルメクチン」は、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智教授が開発した。 →元コンサルCEOは、大学発スタートアップの「あるある」をどう乗り越えたのか
その開発のきっかけは静岡県にあるゴルフ場近くの土の中。そこで生息する微生物が作る物質に、寄生虫を殺す性質があることを発見し、その物質を改良することでイベルメクチンが生み出されたのだ。微生物がどのような物質を作り、どのような遺伝情報(ゲノム)をもっているかがわかれば、薬だけでなく、化粧品成分やサプリメント、材料などにつながる物質を作ることもできるかもしれない。2018年11月に設立された同社は、独自の微生物ゲノム解析技術をもち、未利用資源とも言える微生物ゲノムのデータベース構築を目指す。── 創業のきっかけは。
私は現在、早稲田大学にも籍を置いて、微生物のシングルセルゲノム解析技術「bit-MAP」を開発しています。従来は、微生物を培養することでゲノム解析を行ってきましたが、この技術を使うことで、培養することなく微生物の細胞を1個ずつに分けて個別にゲノムを調べられるようになりました。 2018年当時、特に海外では、大学の研究を商業化するスタートアップ企業が増えていましたが、微生物のシングルセルゲノム解析技術は、世界でも一部の専門家しかできず、サービスとして提供しているところがありませんでした。
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