10年に一度開催される園芸エクスポ「フロリアード」。今年のそれは、テクノロジーに溢れた遠い未来ではなく、ポスト・パンデミックの豊かな暮らしをイメージさせてくれる都市博だった →仮設パビリオンで終わらせない オランダ「緑の都市をつくる万博」
緑の都市をつくる万博今年7回目を迎えるイベント、2022年アルメーレ国際園芸博覧会(The International Horticultural Exhibition Floriade Expo 2022)、略称フロリアードの会期は4月14日から10月9日までの6カ月間。開催都市のアルメーレ(Almere)は、1976年に成立したオランダで最も新しい都市。首都のアムステルダムからは、電車で30分ほどの距離に位置する。地方自治体にとっての国際イベント誘致は、経済効果への期待という意味合いがあるが、アルメーレ市にとって、今回のフロリアードはそれ以上の意味を持つ。フロリアードの開催跡地は、緑豊かで健康的な未来の都市を体現するホルタス(Hortus)地区として再開発される予定だからだ。
一般的に万博会場というと、仮設のパビリオンで埋め尽くされたアミューズメント・パークのような場所というイメージがある。対してフロリアードは、未来の緑化都市を体現できるような空間という印象だ。実際、敷地内のいくつかの主要建築は、未来の街の一部をなす学校やアパートの建物からなる。 さらに重要なのがグリーンスペースの取り方だ。フロリーアードの空間は、グリッド状に区分されたそれぞれの区画(plot)の周りに、4メートル幅の樹木帯(arboretum)が確保されている。そこには、「空気を浄化する」など機能性を持つ樹木が、多様性を配慮して配置される。閉幕後に仮設建築が解体され、その区画が住宅など別の建物に再開発されても、このスペースは存続していくという。
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