スキージャンプの世界選手権で、初出場の二階堂蓮が銀メダルを獲得。1本目はトップに立つも、2本目で記録を伸ばせず、金メダルを逃した悔しさを露わにした。父・学さんは、息子の成長を称賛し、精神的な強さについても言及。
【イタリア・バルディフィエメ14日=松末 守司】初出場を果たした 二階堂蓮 (日本ビール)は、合計295点という記録で見事 銀メダル を獲得した。1回目の試技では、140メートルの大ジャンプを披露し、一時はトップに立つ活躍を見せた。しかし、2回目の試技では136メートルと記録を伸ばすことができず、悔しさを滲ませた。「 悔しい 、本当に 悔しい です」と、試合後の第一声で心情を吐露。「2本目でミスをしてしまった。もし上手くいけば、という思いがどうしても頭から離れなかった。もしかしたらまた銅メダルになるのではないか、とさえ思ってしまった」と、試合を振り返った。 今大会で、個人ノーマルヒル、混合団体に続く3つ目のメダル獲得となった。これにより、日本のジャンプ陣では、オリンピック歴代最多メダル獲得者の一員となり、船木和喜、原田雅彦、葛西紀明、小林陵侑ら、ジャンプ界の歴史に名を刻む偉大なジャンパーたちと肩を並べることとなった。しかし、その喜びよりも、二階堂の胸には強烈な悔しさが残った。
ジャンパーとして世界選手権への出場経験を持つ父・学さんも、この日は現地で試合を見守った。ノーマルヒルの試合後には、歓喜の抱擁を交わした二人だったが、この日の試合後、二階堂は父に抱きつき、「ごめん」と謝罪し、涙を流した。「蓮はしょんぼりしていたので、顔を見た瞬間に落ち込んでいるのが分かりました。(ノーマルヒルで)銅メダルを獲得した時とは全く違う、深い悔しさを感じました。すると、向こうから、泣きながら『ごめん』と言ってきたので、『そんなことはないよ。今まで一生懸命やってきた結果なんだから、喜べばいいんだよ。お前はこれで満足するのか』と伝えました」と、学さんは当時を振り返った。 学さんは、二階堂のメンタル面についても言及した。「本人は(1回目のジャンプを終えて首位に立った時)、もう楽勝だと思っていたと思うんです。それほど、自分でマインドコントロールをしていたんだと思います。楽勝、楽勝って。言葉遣いは良くないかもしれませんが、(インタビューなどでも)少し軽く見られるような言葉を発しているのは、自分でその世界に入り込み、マインドコントロールをしていたからでしょう。それくらいでないと、やはり世界で(自分を)貫き通すのは難しいですから」と、息子の精神的な強さを称えた。 最後に、学さんは、「初出場という特別な状況下で、自分自身に打ち勝ち、銅メダルも獲得しました。そして、今回は銀メダルも獲得しました。金メダルでなかったことが悔しいと感じるほど、彼は大きく成長したのです。これは本当に素晴らしいことです」と、息子の成長を誇らしげに語った
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