久々に会った別れた娼妓は実は死んでいた・・・その後続いた異変とは<112年前の沖縄の怖い話「怪談奇聞」>12 - 琉球新報デジタル
明治三十一年、遊郭に検査騒動のあった歳である。自分はある友人の紹介で辻遊郭某楼の娼妓を買った。歳は二十歳。ちょっと名の売れた奴であった。自分はこの娼妓を買ってより、日々に睦ましい仲となり、ついに所帯の世話まで焼くようになったが、その時ちょうど検査騒動があって娼妓は競うて廃業をする。自分も義理に一万貫というお金を身代にやり、廃業させてやった。そして一時は二人で小店を張り、商売をしていたが、ある都合により離縁することとなった。
ところがその年の三月、自分はある監督のために岡上を見回っていた。するとしばらく中絶したかの妓は怪しげなる装飾をして柵外よりイサと草を提げてほそい道路を静かに静かに通り過ぎるのを見た。幾度となく互いに顔を見合わせたが、双方無言に行き過ぎた。幾日ならずして、自分は友人から引っ張られて真昼間、辻に入り、自分の馴染み娼妓の住家(すみか)たりし某楼に行ったことがある。先に、かの妓と姉妹分たる某妓がいたので話の行きがかり上、かの妓の行く末を尋ねてみたら、去る正月二十日頃死んだという。そしてその日夜中で死骸は産地の中城に送ったと話す。さては近々中にかの妓の生村なる中城まで是非とも焼香に行かねば安心ができぬと一人で考えていると、三月はわれわれに年中の多忙な月でツイ延々しとるうち、毎夜熟睡している子供が時々怪しげなる声を立てて泣くので、女房は医者よユタよと手を替え人を替えて心配していた。所で不思議なのには一日三世相の言に、死んだ遊女の祟りとあるので、自分もとうとう包みきれず実は多少似たことはあると遂に白状した。そして墓参をした後は子供の夜泣きは全く止まった。実にこればかりは不思議中の不思議で、私は今に不
1897年に制定された「娼妓身体検査規則」により、辻村で働く娼妓に性病検査が義務づけられました。入院設備がなく、検査で不合格となった娼妓はその部屋の入り口に赤い札を貼られたことから性病検査で摘発された娼妓を「赤札娼妓」(アカフダ-)と呼びました。1900年に県立若狭病院が設置され、週1回の検査で異常ありと診断されると強制入院させられ、良くなるまでとどめ置かれました。検査を嫌い、娼妓を辞めた者も数多くいたそうです。
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