ニューヨークや香港のトレーディングフロアのムードが紛れもなく楽観的に転じた。アリババグループやテンセント・ホールディングス(騰訊)など中国ハイテク企業の株価は数年ぶりの安値から上昇。市場には中国テクノロジーセクターに対する強気な見方が広がっている。
ただ、同セクターに深く関わる経営幹部や起業家、ベンチャーキャピタル投資家の話を聞くと状況は少し違う。業界関係者十人余りのへのインタビューで感じ取れたのは、中国共産党のハイテク大手に対する締め付けが和らいでいる兆しはあるものの、バラ色の未来が待っているというわけではないことだ。 こうした内情に通じた人々は、中国が過去20年経験してきた「高度成長」は二度とないだろう不安な思いを抱き、当局が再び締め付けを強化するといった疑念や無気力感に襲われている。 北京を拠点とする1人の起業家は最近、テクノロジー関連スッタートアップの持ち分を売却した。政府が何を容認するのかもっとはっきりするまで新たな事業に取り組むのは気が進まないためだ。「中国のテクノロジー締め付けは実際に起きた。覆水盆に返らずだ」と起業家の男性は報復を恐れ匿名を条件に取材に応じた。...
ただ、同セクターに深く関わる経営幹部や起業家、ベンチャーキャピタル投資家の話を聞くと状況は少し違う。業界関係者十人余りのへのインタビューで感じ取れたのは、中国共産党のハイテク大手に対する締め付けが和らいでいる兆しはあるものの、バラ色の未来が待っているというわけではないことだ。 こうした内情に通じた人々は、中国が過去20年経験してきた「高度成長」は二度とないだろう不安な思いを抱き、当局が再び締め付けを強化するといった疑念や無気力感に襲われている。 北京を拠点とする1人の起業家は最近、テクノロジー関連スッタートアップの持ち分を売却した。政府が何を容認するのかもっとはっきりするまで新たな事業に取り組むのは気が進まないためだ。「中国のテクノロジー締め付けは実際に起きた。覆水盆に返らずだ」と起業家の男性は報復を恐れ匿名を条件に取材に応じた。 中国の1兆ドル(約135兆円)規模に上るインターネット業界は、ようやく残忍な仕打ちから逃れつつある。アリババ傘下のフィンテック企業