中国海軍のシュパン級測量艦1隻が8月31日、鹿児島県口永良部島の南西の日本領海に侵入した。防衛省によると、測量艦は同日午前6時に日本の領海に入り、同7時53…
トカラ海峡は、中国の艦艇が西太平洋に進出する近道となる。あえて頻繁に日本の領海を侵入することで、「国際海峡」とする中国の主張を既成事実化する意図があるのだろう。軍事的・政治的に敵国の領土奪取を有利に進めるため、小さな行動を積み重ねる「サラミ戦術」といえよう。これに対し、海自艦艇は自衛隊法に基づき武器使用を認める「海上警備行動」の発令はなかったという。日本政府関係者によると、Y9の航路や情報収集範囲を分析すると、自衛隊の防空レーダーや米軍佐世保基地の電波情報を収集していたという。また、Y9には少なくとも4人の乗務員が乗って飛行しており、戦闘機と比べて航路を外れる可能性は高くない。南シナ海や東シナ海における軍事行動については、習近平国家主席がトップを務める「共産党海洋権益維持工作指導小組」が統括するようになり、これまでよりも現場の独断や偶発事故が起こりにくい態勢となっている。同小組は2018年に廃止され、中央外事工作委員会に移行しており、習氏のグリップがより強まっている。にもかかわらず、日本政府は「中国側の意図・目的を分析しないといけない」(木原稔防衛相)と静観する姿勢を崩していない。「誤
トカラ海峡は、中国の艦艇が西太平洋に進出する近道となる。あえて頻繁に日本の領海を侵入することで、「国際海峡」とする中国の主張を既成事実化する意図があるのだろう。軍事的・政治的に敵国の領土奪取を有利に進めるため、小さな行動を積み重ねる「サラミ戦術」といえよう。これに対し、海自艦艇は自衛隊法に基づき武器使用を認める「海上警備行動」の発令はなかったという。日本政府関係者によると、Y9の航路や情報収集範囲を分析すると、自衛隊の防空レーダーや米軍佐世保基地の電波情報を収集していたという。また、Y9には少なくとも4人の乗務員が乗って飛行しており、戦闘機と比べて航路を外れる可能性は高くない。南シナ海や東シナ海における軍事行動については、習近平国家主席がトップを務める「共産党海洋権益維持工作指導小組」が統括するようになり、これまでよりも現場の独断や偶発事故が起こりにくい態勢となっている。同小組は2018年に廃止され、中央外事工作委員会に移行しており、習氏のグリップがより強まっている。にもかかわらず、日本政府は「中国側の意図・目的を分析しないといけない」(木原稔防衛相)と静観する姿勢を崩していない。「誤って侵入した」と解説する専門家も散見する。
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