【パリ時事】6月30日に行われたフランス国民議会(下院、定数577)選挙の第1回投票で、マクロン政権批判を展開する極右野党・国民連合(RN)は最多の票を獲得した。第2次大戦後の同国では初の極右内閣誕生に一歩近づいた形だ。移民排斥や治安改善の公約が躍進につながった半面、戦前の人種差別の影を引きずるRNへの警戒感は根強い。中道与党と左派野党は「極右阻止」に向け、7日の決選投票での候補一本化を急ぐ。
左派連合の最大政党「不屈のフランス」を取り仕切るメランション氏も30日、政権との対決姿勢をトーンダウン。「RNの勝利を許さないのがわれわれの行動原理だ」と強調し、マクロン氏との事実上の共闘を表明するに至った。
RNを軸とする極右勢の最終的な予想獲得議席は最大300程度。与党と左派は決選投票に3位以下の順位で進出する候補に辞退を求め、双方の票を各選挙区で1人の候補に集中。極右の議席を一つでも減らし、過半数(289)に届かないよう全力を挙げる。 もっとも、有権者が思惑通りに動いてくれる保証はない。パリ南郊の投票所で30日に取材に応じた市民の中には、第1回投票で支持した候補が決選投票に残らない場合、「白票を投じる」と話す人も多かった。選挙協力の成否は不透明だ。 RNは、ナチス・ドイツのホロコースト(ユダヤ人大虐殺)に加担した仏ビシー政権の元関係者らが結党に関わった「国民戦線」が前身。それでも近年は「脱悪魔化」と呼ばれる穏健化戦略を進めたほか、2018年に現在の党名に改めた結果、国民のアレルギー反応は小さくなっている。
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