『ザ・リスニング・ハウス』2022年 展示風景:国際芸術祭「あいち2022」※参考図版シアスター・ゲイツは米国シカゴを拠点に活動する作家だ。彫刻と陶芸を中心に、メディアやジャンルを越えた活動で高く評価...
シアスター・ゲイツは米国シカゴを拠点に活動する作家だ。彫刻と陶芸を中心に、メディアやジャンルを越えた活動で高く評価されている。2004年、愛知県常滑市で陶芸を学ぶために初来日し、以来20年以上にわたり、日本文化の影響を受けてきた。
アメリカの黒人とリベラル派による公民権運動(1954~68年)の一翼を担ったスローガン「ブラック・イズ・ビューティフル」と日本の民藝運動の哲学を融合した独自の美学を、ゲイツは「アフロ民藝」という言葉で提唱する。ブラックアイデンティティと日本文化のハイブリッドであるその思想のもと、彼は多様なプロジェクトに取り組む。 22年の国際芸術祭あいちでは、古い窯元の住宅跡地を、音楽、ウェルネス、陶芸研究のためのプラットフォームとしてリノベーション。DJブースを取り囲むソウルやエクスペリメンタルジャズのレコードは常滑先住の亡き陶芸家から譲り受けたもの。室内には明快なメッセージ性を持つグラフィックやネオン彫刻が展示され、隅々までゲイツの美意識が冴えわたる場所だった。
彫刻と都市計画の教育を受けたゲイツは、シカゴの低所得者層の住む地区で、地元の建築家や住宅局、不動産会社と協力して、地域活性化プロジェクトを成功させた実績も持つ。アートシーンのみならず、社会的にリスペクトされるソーシャルイノベーターでもあるのだ。 日本初、アジア最大規模の個展となる本展では、「アフロ民藝」の実験的な試みを軸に、日本文化と関係の深い代表作や新作を紹介する。近年国際的に注目される黒人アーティストの代表ともいえるゲイツの情熱は周囲を巻き込み、意識を覚醒させてきた。レイドバックしながらも実践的で求道的なアプローチに気づきを得る人も多いはずだ。
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