必要なのは「自信」よりも「覚悟」─成功のカギは、成功の確率を冷静な目で見ることにあるようだ。 →ジェフ・ベゾスがアマゾンの成功確率を「3割」と予想していた理由
』の著者ジュリア・ガレフ氏は、むしろ「失敗するだろう」と割り切るネガティブな思考法が結果的にものごとを成功に導くと語る。その代表的人物が、イーロン・マスク。実際にマスクは「失敗する」と思いながら、「テスラ」や「スペースX」を立ち上げている。公然のルールに逆行する「ネガティブすぎる」マスクの思考法の秘密に迫る。私が以前、住んでいたサンフランシスコでは、「根拠のない楽観は素晴らしいもの」という考えがなかば常識になっている。それは困難に立ち向かい、否定的な意見を無視し、逆境に負けないための心の支えになると見なされている。実際には、起業の成功率は1割程度でしかない。こうした過信を正当化するために、人は実際の確率を軽視し、「努力しだいで必ず成功できる」と自分に言い聞かせる。
意外にも、「自分の会社は失敗するのではないか」と予想していた起業家は少なくない。ジェフ・ベゾスはアマゾンが成功する確率を約3割と見積もっていたし、イーロン・マスクは「テスラ」と「スペースX」が成功する確率をわずか1割と見ていた。イーロン・マスクは、宇宙飛行会社を設立すると決意したとき、友人たちから頭がおかしくなったと思われた。マスクは、自身が手がけた2番目の事業である「ペイパル」の売却によって手に入れたたばかりの1億8000万ドルの多くを、後の「スペースX」となる会社に投じようとしていた。実際、マスクはスペースXの宇宙船が宇宙飛行を成功させる確率を、1割程度と見積もっていた。2年後、マスクはペイパルを売却して得た残りの資金を、電気自動車会社の「テスラ」に投じると決めた。マスクはこのときも、成功の確率は1割程度と見積もっていた。
本人が自身のプロジェクトが成功する確率を低く見積もっていることに、周囲は首をかしげた。2014年にテレビ番組の『60ミニッツ』に出演した際にも、そのロジックを理解しようとするインタビュアーのスコット・ペリーから、次のように尋ねられている。
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