パリ・オリンピック出場をかけた男子の「U-23（23歳以下）アジア・カップ」が始まる。大会に臨む大岩剛監督が率いるU-23日本代表チームに、私は大きな期待を抱いている。五輪のサッカーは、欧州や南米ではそう大きなイベントではない。両地域では今年6月から7月にかけて代表チームによる欧州選手権と南米選手権が大きなニュースになり、出場国はその大会に全力を投入する。ファンの五輪への関心も高いとは言えない
五輪のサッカーは、欧州や南米ではそう大きなイベントではない。両地域では今年6月から7月にかけて代表チームによる欧州選手権と南米選手権が大きなニュースになり、出場国はその大会に全力を投入する。ファンの五輪への関心も高いとは言えない。
その五輪出場をかけたU-23アジア杯。カタールで15日に開幕し、決勝戦は5月3日。グループステージで日本はB組に入り、16日に中国と初戦を戦い、その後アラブ首長国連邦（UAE）、韓国と対戦する。3位までに入れば五輪出場が決定し、4位になるとアフリカの4位（ギニア）とのプレーオフ（5月9日、会場はフランス）で最後の1座を争うことになる。 この大会に備えて、U-23日本代表は3月にマリ、ウクライナと国内で対戦、マリには1-3で敗れたものの、ウクライナには2-0で勝った。基本的に今回のU-23アジア杯に招集が可能な選手だけで臨んだ2試合は、マリの激しいプレスにペースを奪われた初戦と、逆に相手にプレスをかけ続けて快勝した第2戦。「成果と課題」を得た。
中でも目覚ましいのが、FC東京のFW荒木遼太郎とMF松木玖生のコンビだ。鹿島アントラーズから期限付き移籍をしている荒木は、鹿島戦を除く6試合に出場して5得点。現在のJリーグで最も危険なストライカーとなり、鈴木唯人不在の不安を払拭した。そして20歳でキャプテンに指名された松木は、ハードワークで荒木に好パスを送り続けている。J1に初昇格ながら首位に立つ町田ゼルビアの前線コンビ、MF平河悠とFW藤尾翔太も見事な活躍を見せている。スピードと運動量を誇る平河はU-23代表でも大きな武器になるし、早くから「大物」と期待されていた藤尾はいよいよその得点能力を開花させようとしている。
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