インド市場は、間もなく投票が終了する総選挙でモディ首相の政党が比較的小差の過半数にとどまることを示唆する世論調査が出るような事態となれば、売り圧力にさらされる恐れがある。
与党・インド人民党（ＢＪＰ）が期待通りの地滑り的勝利を収めることができない場合、土地や労働に関する法律の見直しなど、かなりの政治的資本を要する施策は困難に直面する見通しだ。こうした改革は、今世紀半ばまでに先進国の仲間入りを果たすというモディ氏の野望にとって極めて重要となる。 ６月４日の開票で期待外れの結果が出れば、株式市場のボラティリティーは悪化し、今四半期63億ドル（約9900億円）となっている株式と債券からの流出額はさらに拡大し、このところ対ドルで最安値近辺で取引されている通貨 オーストラリア・ニュージーランド銀行（ＡＮＺ）のアジア調査責任者クーン・ゴー氏は、「選挙の結果が予想外のものとなった場合、投資家はより慎重になり、資金流出がさらに進み、ルピーに圧力がかかるだろう」と語る。 モディ氏は、ＢＪＰおよび連立を組む政党が2019年選挙での約350から今回は400へと議席を増やす目標を示している。同氏は、23日に伝えられたインド紙エコノミック・タイムズ（ＥＴ）とのインタビューで、ＢＪＰは「...
エドモン・ドゥ・ロスチャイルド・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、パトリシア・ウルバノ氏は「大幅な過半数超えとなる支持を得られれば、改革が加速し、インド・リスクという認識が後退する可能性がある」が、 過半数をさほど上回らない場合には「交渉や連携が必要になる」と指摘した。
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