イタリア北部に位置するドイツ語圏の山岳地帯が、観光客の数に上限を設けることを決めた。アルトアディジェとも呼ばれる南チロル地方は、アルプスの避…… → イタリア北部アルプス地方、観光客数を制限へ コロナ後のリバウンド対策で
イタリア北部に位置するドイツ語圏の山岳地帯が、観光客の数に上限を設けることを決めた。アルトアディジェとも呼ばれる南チロル地方は、アルプスの避暑地として人気がある。だが、同地方には管理が追いつかないほどの観光客が押し寄せている。このため、南チロルでは今夏から観光客の滞在を制限する措置を導入することとなった。
過密な観光シーズンに備えているのは、同地方だけではない。イタリアのリビエラ海岸に位置するカラフルな街並みで有名なポルトフィーノでは、道路を徘徊する観光客に275ユーロ(約4万2000円)の罰金を科す(訳注:ポルトフィーノでは、狭い道路で立ち止まって自撮りをする観光客が後を絶たず、通行の妨げとなっている)。新型コロナウイルスの流行にともなう渡航制限が解除され、観光客が再び急増したことは、イタリアの観光業にとって命綱となった。同国では2021年、観光業が国内総生産(GDP)の約9.1%を占めた。南チロル地方は財政へのしわ寄せを減らし、環境を保護するために、観光客の数を制限するよう決定。外部からの訪問者が利用できる宿泊数に上限を設ける。
同地方は、新型コロナウイルスの流行前の2019年の繁忙期の宿泊数に相当する3400万泊を基準値に定めた。ホテルや民宿、キャンプ場を含む観光宿泊施設は来月末までに用意しているベッド数を当局に申告しなければならない。これにより、地元自治体は観光客に提供可能な宿泊施設の枠を一定数確保することになる。なぜ宿泊数を制限するのか? 南チロルの観光顧問を務めるアーノルド・シュラーは伊紙イルポストに対し、同地方で宿泊制限が導入されるのは、観光客の数が新型コロナウイルス流行前の2019年の水準を超えてはならないと当局が判断したからだと説明する。「街中の混雑に加え、特に大きな自治体では地元住民が賃貸や購入できる住宅を見つけることが困難になっており、Airbnbをはじめとするサイトが提供する宿泊施設の増加が問題視されている」緑豊かな渓谷、そびえ立つアルプスの山々、コバルトブルーの氷河湖を求め、年間数百万人の観光客が南チロルを訪れる。花で飾られた村やパステルカラーに彩られた街で、パン生地で作った団子をスープに浸したカネデルリを食したり、職人の手で醸造されたビールを試したりすることができる。
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