【カイロ時事】イランからの攻撃を受けたイスラエルは、対抗措置を示唆している。しかし、本格的な報復の応酬に発展すれば、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスとの戦闘を続けるイスラエルにとっては大きな負担だ。米国などは慎重な対応を求めており、専門家は「(政権は)ジレンマを抱えている」と指摘する。
「われわれを傷つける者をわれわれは傷つける」。イランの攻撃に先立ち、ネタニヤフ首相はこう繰り返し、対抗措置を取る構えを示してきた。イスラエル当局者は14日、地元テレビに「大規模な対応」を計画していると語った。イランへの報復は不可避に見える。
ただ、イランからの攻撃の「99%」(イスラエル軍)を防いだとされ、被害は最小限にとどまったとみられる。イスラエル紙ハーレツは「次に何が起こるかは、何が狙われたかと被害の程度による」と指摘。イスラエルが攻撃の「結果」をどう評価するかが焦点となる。 イスラエルとハマスの戦闘は終結が見通せず、ハマスに呼応するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラも攻撃を継続している。イスラエルは、イランがハマスやヒズボラを支援していると非難。ガザ情勢によっては、イランへのより厳しい対応が必要だと判断する可能性もある。ただ、「戦線拡大」はイスラエルにとってもリスクだ。 イスラエルの国家安全保障研究所のシマ・シェーン上級研究員は、イランへの報復を支持しつつも、「待って考えるべきだ」と指摘する。米国や、サウジアラビアなど中東諸国は慎重な対応を求めており、アラブ諸国との関係正常化を進めて対イラン包囲網を形成したいイスラエルはそうした声をむげにできないと説明。「問題は(ネタニヤフ氏が)待つという判断を下せるかどうかだ」と語った。
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