さよなら道新ホール 6月30日閉館 北海道の文化と歩んだ61年<デジタル発>

日本 ニュース ニュース

さよなら道新ホール 6月30日閉館 北海道の文化と歩んだ61年<デジタル発>
日本 最新ニュース,日本 見出し
  • 📰 doshinweb
  • ⏱ Reading Time:
  • 73 sec. here
  • 3 min. at publisher
  • 📊 Quality Score:
  • News: 33%
  • Publisher: 63%

1963年に誕生した多目的ホール「道新ホール」(札幌市中央区大通西3)が今秋の北海道新聞社の本社移転に伴い、6月30日に閉館します。道新ビル大通館の8、9階にある700席の中規模ホールで、「ポップス...

1963年に誕生した多目的ホール「道新ホール」(札幌市中央区大通西3)が今秋の北海道新聞社の本社移転に伴い、6月30日に閉館します。道新ビル大通館の8、9階にある700席の中規模ホールで、「ポップスの登竜門」「地元劇団の目標」などと呼ばれ、多くの道民に親しまれてきました。北海道の文化の発展と共に歩んだ61年の歴史を振り返り、残りわずかとなったホールの姿を紹介します。(文化部...

地元劇団の最初の使用は、鈴木さんによると、1966年の本山節彌さん(札幌の劇作家、2019年死去)率いる「青の会」の「オホーツクの女」という。鈴木さんも、自身が演出した劇団さっぽろの「若者たち」(1969年)、「アンネの日記」(1979年)などで道新ホールを使った。その後、1977年の札幌市教育文化会館小ホールの開館などがあり、地元劇団は演劇に適した小規模な劇場を使うようになる。それでも道新ホールは「地元劇団の目標」と言われ、近年は「シークレット歌劇団0931」など札幌の人気劇団が公演を行ってきた。さらに立川談志さん(2011年死去)が好んで使ったことなどもあり、「落語会の聖地」と呼ばれることも。鈴木さんは「昔を知っている人間にとっては、ホールの閉館は残念ですね」と遠い目をする。1970年代以降は、「ポップスの登竜門」としてもクローズアップされた。サザンオールスターズ、尾崎豊、レベッカ、米米CLUBなど道新ホールを経験した有名アーティストは数多い。札幌のコンサート制作会社ウエスの若林良三取締役副社長(61)は「ホップ・ステップ・ジャンプの『ステップ』に当たる存在だった」と説明する。「ラ

一方で、道新ホールの舞台業務を請け負っている「オーテック」(札幌)の黒川誠さん(46)は「スタッフ泣かせの大変なホール」と笑う。ビルの8、9階にあるため「搬入・搬出がとにかく大変」。舞台セットがエレベーターに入らず、アルバイトのスタッフが階段で上げ下ろししたこともあるという。「制限がある中で、どうやって利用者の希望をかなえるか、舞台スタッフとして育ててもらった。閉館に立ち会えるのは、寂しいけれど誇らしいこと」と話す。 道新アクセスの担当者は「(札幌・中島公園に)キタラができる前はクラシックの演奏会も多く開かれるなど、時代と共にホールの担う役割が変わっていった。61年の歴史は利用者と協力してつくり上げたもの」と話している。道新ホールのどんちょう「飛翔(ひしょう)」。2003年から使われている2代目で、シラカバとタンチョウをモチーフに、「住江織物株式会社」が制作した(岩崎勝撮影)道新ホールのエピソードの中でも有名なのが、1974年1月10日のオフコースのコンサートだ。人気が出る前とはいえ、観客はわずか13人で、8人は関係者、一般客は5人だけだったという。一般客の一人が、北海道環境財団理事長で北大名誉教授の大原雅(まさし)さん(66)だ。当時札幌西高1年だった大原さんは隣家の大学生から勧められ、オフコースのファンに。レコード店でコンサート開催を知り、駆けつけた。「緊張しながら道新ホールに入ったら、開演時間になっても客席はガラガラ」と困惑。だが始まると、「舞い上がっていたせいか、客の少なさは気にならなかった。オフコースの2人(当時は小田和正さんと鈴木康博さん)も淡々と歌い、アンコールにも応えてくれた」。そん

それから半世紀。2023年3月に北大を定年退職した大原さんは、最終講義の会場に道新ホールを選んだ。「ここに小田さんが、鈴木さんが立っていたと思うと、ステージをなでたくなった。道新ホールは特別な場所だった」と振り返る。北海道新聞社は「ありがとう道新ホール」と題した企画の一環として、大通館1階ロビーで倉本聰さんらホールを使った著名人から届いたメッセージを掲示している。また、来場者に備え付けの付箋にメッセージを書いてもらうコーナーもある。

このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む:

doshinweb /  🏆 31. in JP

日本 最新ニュース, 日本 見出し

Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。

御巣鷹は悲しみの山から優しい山へ 日航機墜落から39年 慰霊の場、遺族らが整備続ける<デジタル発>御巣鷹は悲しみの山から優しい山へ 日航機墜落から39年 慰霊の場、遺族らが整備続ける<デジタル発>520人が亡くなった1985年の日本航空ジャンボ機墜落事故から39年になる今年も、事故現場の「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村)に向かう登山道が冬の閉山期間を終えて開通し、遺族でつくる「8・12連絡会」の...
続きを読む »

生まれ変わった小樽港 クルーズ船寄港で膨らむ期待と悩みのタネ<デジタル発>生まれ変わった小樽港 クルーズ船寄港で膨らむ期待と悩みのタネ<デジタル発>小樽港第3号埠頭(ふとう)の岸壁改良工事が完了し、4月から14万トン級の大型クルーズ船が小樽市中心部に接岸できるようになりました。第3号埠頭は観光名所の小樽運河に近く、市内の観光関係者を中心に経済効果...
続きを読む »

生まれ変わった小樽港 クルーズ船寄港で膨らむ期待と悩み<デジタル発>生まれ変わった小樽港 クルーズ船寄港で膨らむ期待と悩み<デジタル発>小樽港第3号埠頭(ふとう)の岸壁改良工事が完了し、4月から14万トン級の大型クルーズ船が小樽市中心部に接岸できるようになりました。第3号埠頭は観光名所の小樽運河に近く、市内の観光関係者を中心に経済効果...
続きを読む »

虫とり学芸員堀繁久さんに聞いた 「子どもの科学する心」を育てるオススメの虫<デジタル発>虫とり学芸員堀繁久さんに聞いた 「子どもの科学する心」を育てるオススメの虫<デジタル発>北海道博物館(札幌市厚別区)の学芸員堀繁久さん(62)は、昆虫採集体験の普及に務め、「北の虫とり学芸員」として知られています。子どもと親世代が一緒に楽しめる、子ども向け採集ガイド本「ほっかいどう はじ...
続きを読む »

増える落とし物 23年に最多106万件 目立つ貴重品、犬猫360匹 専門家が勧める予防策<デジタル発>増える落とし物 23年に最多106万件 目立つ貴重品、犬猫360匹 専門家が勧める予防策<デジタル発>最近、大切な物を落としませんでしたか? 道内の警察署に昨年1年間に届けられた落とし物(拾得物)は前年比13万2260件増の106万4785件。新型コロナウイルス禍が和らいで、街には酔客や観光客が戻り、...
続きを読む »

「道新ホールを成仏させたい」 鈴井貴之さんは語る、愛しの劇場よ永遠に<デジタル発>「道新ホールを成仏させたい」 鈴井貴之さんは語る、愛しの劇場よ永遠に<デジタル発>6月末で61年の歴史を閉じる道新ホール(札幌市中央区大通西3)。タレントなど幅広く活躍する、「ミスター」こと鈴井貴之さんはこのホールに特別な思いを抱いています。1990年代、札幌演劇界の風雲児だった鈴...
続きを読む »



Render Time: 2025-02-25 05:57:06