東北6県の先陣を切って行われた宮城大会の開幕試合(楽天モバイル)で、白石工が佐沼に3―1で勝利した。先発右腕の佐藤大翔(3年)が、6安打8奪三振の力投で1失点完投。ピンチにも動じず淡々と投げ抜いたエ
ースが、チームに6年ぶりの夏1勝を届けた。開会式では古川学園・青沼佑真主将(3年)が力強く選手宣誓。また秋田では開会式のみが実施された。勝利の喜びはグッと胸に秘め、白石工・佐藤大は涼しい表情で女房役の黒田尋嵩捕手(3年)と静かにグラブを合わせた。6安打8奪三振、1失点完投劇に「三振を取りにいくというより、チームで守ろうと思って楽に投げられた」。ピンチを抑えても勝利の瞬間も表情を崩さなかったことについては「投手は感情的になってはダメ。憧れの(楽天)岸(孝之)さんも顔には出さないので」と振り返ったが、開幕戦白星で6年ぶりの夏1勝には「勝てて良かったです」と満面の笑みを浮かべた。
開幕試合の緊張もあって、打線は6回1死まで1人の走者も出せずに苦しんだ。だが、佐藤大に焦りはなかった。渡辺涼監督が「フォアボールでもエラーでもヒットでも、動じずに淡々と試合をつくってくれる」と評したように、走者が出ても持ち味の打たせて取る投球を披露。1死球のみで四球ゼロと高い制球力を発揮した。 直球の最速は135キロだが、「最後まで球速差がないようにした」(佐藤大)とこの日は120キロ台中盤で推移。それでも1点を失った直後の8回2死一塁では次打者を外角直球で見逃し三振に抑えるなど、勝負どころでは“全力投球”を見せた。エースの力投に応えようと、打線は7回に敵失と適時打で3得点。少ないチャンスを生かした。
憧れの岸孝之投手が何度も登板した球場のマウンドに自身も立ち「こういう景色なんだな、と思いました。いつものマウンドとは違いました」と佐藤大。2回戦に向けて「後ろにいるみんなを信頼して投げていきたい」と意気込みを語った。今夏の東北地区初白星を挙げた勢いそのままに、一戦必勝で勝ち上がっていく。(有吉 広紀)様々な思いを込めた熱い言葉で堂々と選手宣誓した。「かまずに大きい声でしっかり言えた。120点です」と胸を張った古川学園・青沼主将。チームメートから入れてほしい言葉を募集し、先生方と相談しながら決めた文章には、今年1月に起きた能登半島地震の被災者への思いがあった。11年の東日本大震災時のことを思い起こし、「あのとき支えてもらったからこそ、次は私たちがやってみせます。見ててください、全力で野球をする姿を。見せましょう、最後まで諦めない姿を」と力強く伝えた。
宣誓役が決まってから毎日練習を重ねてきただけに、「自分の中では1回戦が終わった感じです」と安どの表情をみせた青沼主将。「一戦一戦出し切って優勝したい」と、今度は初戦(13日)の2回戦へ全力を注いでいく。
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