パレスチナ自治区ガザでの戦争を終わらせることは、イスラム組織ハマスとイスラエルの双方の指導者にとって、命がけのサバイバルゲームとなっている。この先、どんな展望があるのか。
しかし、ハマスのガザでのトップのシンワル氏やモハメド・デイフ氏を、イスラエルが殺したり捕らえたりした形跡はない。彼らをガザで自由のままにし、イスラエル軍の撤退を祝うのを許すことは、苦境にあるネタニヤフ氏にとって政治的な災難となるだろう。一方、ホワイトハウスは、「ハマスに提示された条件でイスラエルが前進する用意があると(バイデン氏が)確認した」とし、停戦の障害は今やハマスだけだとした。しかし、イスラエル軍のラジオ局GLZのヤニール・コジン外交担当記者は、戦争を「成功」だと主張できるようになるまでネタニヤフ氏は終わらせないだろうとし、次のように言う。「8カ月たって、戦争の目標を何一つ達成できていない状況で、彼は戦争を終わらせたくない。ハマスを壊滅することも、人質全員を連れ戻すことも、境界を守ることもできていない。ただ、2026年の次のイスラエル選挙まで、戦争をこのままにしておけないことも理解している」
「もし彼が『ヤヒヤ・シンワルとモハメド・デイフを追放した、もうガザには住んでいない』と言えれば、そしてもしガザと北部境界の近くで暮らす人々が元の場所に戻ることができれば、彼は政権を維持できるのではないか。『もし』がいっぱいだが」イスラエルの首相と国防相を務めたエフード・バラク氏は3日、同国のラジオ番組で、バイデン氏が新停戦案を公表したのは、「ネタニヤフが動くのはシンワルが拒否すると確信した時だけだとみてとったから」だったとの見解を示した。ハマスの攻撃の翌朝、ガザとの境界にあるスデロットの自宅から逃げ出したヤリン・スルタンさん(31)もその一人だ。子ども3人の母である彼女は、シンワル氏とデイフ氏が自由の身でなくなるまで、自宅には戻らないと言う。(追加取材:ラシュディ・アブアルーフ)
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