10日の米株式相場は反発。米消費者物価指数(CPI)の伸びが予想以上に鈍化したことを受けて、米金融当局が比較的小幅な利上げに軸足を移すとの観測が強まった。ただし、当局にとって目標達成までの道のりはまだ長いと市場ウォッチャーらはみている。
ドルは全面安、一時132円ちょうど付近-米CPIに反応 リスク選好の動きとなり、S&P500種株価指数は前日比2.1%高の4210.24と、3カ月ぶり高値。ダウ工業株30種平均は535.10ドル(1.6%)高の33309.51ドル。ナスダック総合指数は2.9%上昇。
テクノロジー株の上昇を背景に、ナスダック総合とナスダック100指数はいずれも6月安値からの上昇率が20%を超え、定義上では強気相場入りした。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は20を下回り、4月以来の低水準となった。 ロンバー・オディエ・アセット・マネジメントのマクロ調査担当責任者、フロリアン・イエルポ氏は「リスク資産にとって総じて良いニュースだ」と指摘。ただ、「物価の伸び率低下はインフレの終了を意味するわけではない。当然ながら、タカ派的な金融政策運営の終了も意味しない。インフレは米金融当局が留意すべき状況にあり、何よりも当局の措置を要する状況にとどまっている」と述べた。
米国債市場では2年債利回りが下げ幅を縮小。ニューヨーク時間午後4時18分現在、同年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.22%。CPI発表直後には20bp下げる場面もあった。10年債利回りは1bp上昇の2.79%。一時は11bp低下していた。 ニューヨーク時間午後4時19分現在、ドルは対円で1.6%安の1ドル=132円90銭。一時は132円03銭まで値下がりする場面もあった。CPI発表前は、134円90銭付近で推移していた。 主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は1%低下。一時は1.4%低下と、新型コロナウイルスの衝撃が市場を襲った2020年3月以来の大幅安となった。ユーロは対ドルで0.9%高の1ユーロ=1.0302ドル。 この日発表された米週間統計でガソリンの需要が増加する一方、在庫がこの時期の過去10年平均を下回ったことも材料視された。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、前日比1.43ドル(1.6%)高の1バレル=91.93ドル。ロンドンICEの北海ブレント10月限は1.09ドル上昇し、97.40ドルで引けた。 ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.1%高の1オンス=1813.70ドルで引けた。
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