今年6月に日本でも発売となったAppleの空間コンピュータ「Apple Vision Pro」。Appleでは久しぶりとなる新ジャンルのハードウェアで、どんなハードに仕上がっているのか気になっている方も多いと思うが、その高額な価格設定ゆえに購入した方は一握りといったところだろう。
そしてGAME Watch読者の方は、“空間コンピュータと言っているけれど、VRヘッドセットと何が違うの?”と思っている方も多いはずだ。実際に購入した筆者も、到着するまでは「VRヘッドセットとそこまで変わらないだろう」と思っていたのだが、使ってみると「空間コンピュータってこういうことか」と納得のいく部分があった。
AppleはVision Proのことを“空間コンピュータ”と呼んでいるが、ハードウェアの構造はVRヘッドセットと同じだ。装着するとディスプレイ越しに現実世界が映し出され、アプリアイコンが浮かんでくる。いわゆる複合現実で現実世界とデジタル世界を融合させている形だ。完全に仮想世界に没入することも可能で、上面にあるデジタルクラウンを回すと、大自然を味わうことができる。 映像については、今回使用したQuest 3と比較するとやはりVision Proの方が高画質なのだが、Quest 3も決して劣ってはおらず、7万円台という価格面を考慮すると「Quest 3」は十分に健闘している。Quest 3がWQHD解像度で必要十分なモニターだとすると、Vision Proは4K解像度で綺麗なモニターという感じだ。続いてはタイトルラインナップ。Meta Quest ストアは2019年の「Oculus Quest」から5年かけて、様々なVRゲームがリリースされ「Beat Saber」や「8番出口VR」といったタイトルが揃っている。だがVision ProのApp Storeはリリースから半年しか経っておらず、VRゲームの数はまだ少ない。またコントローラーが無いため、Meta Questで展開されているタイトルをそのまま移植できないというのも難点の一つだ。
「ALVR」でVision ProをPC用VRヘッドセットとして使用すれば、Steamで配信されている「VRChat」(VRChat Inc)や「The Elder Scrolls V: Skyrim VR」(Bethesda)、「VRカノジョ」(ILLUSION)など無数のVRゲームをプレイできる。もちろん、これらはVision Proでなくともプレイできるのだが、“AppleのVRヘッドセットでSteamVRを動かす”というロマンを実現してくれた有志たちには頭が上がらない。 Vision Proの仮想ディスプレイは、iPhoneやiPadとは比にならないほど大きく、まるで映画館でゲームをプレイしているような新鮮な気持ちで楽しめる。解像度や応答速度も全く問題なく快適なゲームが可能。VRヘッドセット用途とは違い、座って使用するため激しい動きが無く、Vision Proの重さを感じることもない。
筆者は7月上旬に到着してから約1カ月間、毎日2~6時間ほど装着してきて生活の一部にVision Proがだいぶ馴染んできた。主な使い方はブラウジングのほか、映画鑑賞やYouTube視聴、コンソール機のリモートプレイがメインだ。
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