第29回マーメイドS・G3(16日、京都)の追い切りが12日、東西トレセンで行われた。栗東では今年の愛知杯に続く重賞2勝目を目指すミッキーゴージャスが、いつものCWコースではなく坂路で最終調整。今年
の日本ダービーをダノンデサイルで制した安田翔伍厩舎に転厩2戦目で、さらなる状態の良化を見せた。
良血馬が、ダービートレーナーのタクトで結果を出す。愛知杯に続く重賞2勝目を狙うミッキーゴージャスは、コースではなく栗東・坂路を単走で駆けた。57秒5―12秒4と時計は控えめだが、安田調教師は「下(コース)でやると動きすぎてしまうので。オーバーワークになりたくなかったし、残り1ハロンをびっくりさせる感じにしたかった」と意図を説明した。 14着だった前走の大阪杯は、1週前、当週ともにCWコースで追い切った。今回、6日の1週前追い切りもCWコースで、トレーナーが「コースだと我慢がきいて、ホントに思い通りに動いてくれます」と言うように、6ハロン79秒7―11秒6と自己ベストを記録。僚馬を9馬身追走し、鞍上が促した程度で併入する絶好の動きだった。
だが、この日は「どちらかと言うと、坂路の走りが競馬に出てるかなという印象があるので」と、上手に加速できない坂路でしまい重点で動かし、精神的に刺激を与えた格好だ。今年、定年解散した父・隆行元調教師から同馬を引きつぎ2戦目で、調教も工夫をこらし「毛づやとか内臓面が良くなって、この時期が良さそう。コンディション面で夏の勢いをもって秋につなげたい」と良化を伝えた。 母は15年のオークスと秋華賞を勝ったミッキークイーン。そんな名牝の17戦中、16戦で手綱を執った浜中を鞍上に初めて迎え、さらなる前進を目指す。「後はハンデ(トップの56・5キロ)ですね。想像していたより重かった。それに見合う走りをしてくれないと」と安田師。野田みづきオーナーは、日本ダービーを勝ったダノンデサイルの馬主でダノックス・野田順弘代表のご夫人。ホットラインで夏の京都を熱くする。(玉木 宏征)
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