東京・新宿三丁目に「千草(ちぐさ)」という居酒屋がある。創業が昭和11(1936)年という老舗中の老舗で、日々多くの酔客でワイワイと賑やかな人気店だ。僕が新…
東京・新宿三丁目に「千草(ちぐさ)」という居酒屋がある。創業が昭和11(1936)年という老舗中の老舗で、日々多くの酔客でワイワイと賑やかな人気店だ。僕が新宿呑みの定番店として通い始めたのがいつだったのかはっきりとは覚えていないが、20年ほど前にはもう顔を出していたと思う。
まだ今のようにリニューアルされる前で、2階に座敷があり、芝居の打ち上げで行ったのが初めてだった。近くに紀伊國屋ホールや新宿シアタートップスがあっていろんな劇団や役者たちが贔屓にしていた(もっと古くは、新宿コマやシアターアップルの時代からの演劇つながりだろう。今も公演ポスターやチラシが貼られ、名のある人が飲んでいたりします)。さて今回はそこの名物メニュー「千草巻き」の話。店名の付いたそのビジュアルは写真をご覧いただきたい。お寿司でいう「巻きもの」だがシャリはなく、まぐろと山芋を海苔で巻いてある。訪れる客たちは大抵これを注文する。僕のようにこれを食べるために行くという人たちも少なくないだろう(もちろん数あるメニューのどれもハズレがないのであれこれ食べるけど、これだけは外せないんです)。
お店の方(大将だったり女性店員さんだったり)がこのお皿を「お待たせしました~」と運んできてくださると、テーブルに置く前に、もう一方の手に持ったお醤油をすろんすろんと回しかけるパフォーマンスもお決まりだ(「ご自分でかけて下さい」ではなくて適量をかけて下さる量が絶妙なんです)。
このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む: