先週に続き、Z世代と呼ばれる若者の「タイムパフォーマンス(タイパ)」を重視して働く傾向が、夜の店も変えつつあることを紹介したい。昔からキャバクラ業界には「保証時...
無給で店にいる時間は「待機カット」と呼ばれ、都内などのキャバクラでは、保証時給時間が終わって来客予定がなければ「早上がり」の退勤もできる。一方、大阪など地方のキャバクラでは、今でも店に残らなければいけないことが多い。Z世代のキャストから見たら、まさに「タイパ」が悪いといえるだろう。「コンカフェではキャストの指名はできないのですが、代わりに気に入ったキャストに優先的に接客してもらえる『推しシステム』があります。キャストが希望のシフトを提出すると、店のSNSに出勤スケジュールがアップされるんです。店での連絡先交換は禁止されているので、お客さんは推しのキャストのスケジュールを見て来店予定を店のSNSに送ります。推しのお客さんの来店がない日はキャストも欠勤が可能になります」
コンカフェ嬢は推し客とのチェキ(写真撮影)やドリンクバックが主な収入となる。時給は1000〜2000円で、普通に出勤するだけでは大して稼げない。客の予定がないときは、知り合いのママがいるスナックに出勤して、空いた時間を有効に使っているという。前回、取材した嬢も、コンカフェとバーで掛け持ち勤務していた。 以前、キャバクラの働き手が不足して、近い将来に地方からキャバクラは衰退するのではと書いたが、なぜ若い女性の間でキャバクラ離れが起きているのか? その理由を調べると「遅刻や当欠が罰金になるから」といった声が多く聞かれた。客の来店次第では、希望のシフト通りに帰れず、アフターに行かなければいけないこともある。
キャバクラや高級クラブには今でも古いしきたりが残っていることがある。水商売を長く続けていた筆者からすれば当たり前のことでも、今どきの若者からすれば信じがたいのかもしれない。存続のためには、若者に合わせて労働環境の改善を進めていくべきだろう。 ■カワノアユミ 20代を歌舞伎町と海外夜遊びで過ごした元底辺キャバ嬢。現在は国内外の夜の街でニッチなネタから盛り場の変遷までを幅広く取材。著書に、アジア5カ国の日本人キャバクラで9カ月間潜入就職した『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)。X:https://x.com/ayumikawano/
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